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2019年6月

第47回「 鬼子母神通り みちくさ市」出品本の一部紹介

明日6月16日(日)開催予定の「鬼子母神通り みちくさ市」(11:00~16:00)、<とみきち屋>はいつもと同じ、旧「花結び」向かい駐車場に出店します。

みちくさ市詳細→ http://kmstreet.exblog.jp/

明日、雨はなさそうですが、かなり暑くなるとの予報ですので、お気をつけて足をお運びください。多くの方にお会いできるのを楽しみにしております。

では出品本の一部を紹介します。

単行本ほか】★は絶版または品切れ

■高山宏『アリス狩り』 青土社
■加門七海・東雅夫編『響鬼探究』 国書刊行会
■松田行正『RED ヒトラーのデザイン』 左右社
■狩野健治『テキヤと社会主義』 筑摩書房
■國分功一郎・互盛央『いつもそばには本があった』 講談社
■宮川淳『美術史とその言説』 ★ みすず書房
■加藤典洋『もうすぐやってくる尊王攘夷思想のために』 幻戯書房
■ルネ・ジラール『地下室の批評家』 ★ 白水社
■高橋悠治・坂本龍一『長電話』 ★ 冬樹社
■丸谷才一・池澤夏樹編『愉快な本と立派な本』 ★ 毎日新聞社
■荻上チキ『すべての新聞は「偏って」いる』 扶桑社
■上林暁『星を撒いた街』 ★ 夏葉社
■蓮實重彦『魅せられて 作家論集』 ★ 河出書房新社

ほか

【文庫本】  ★は絶版または品切れ

■塚本邦雄『詩華美術館』 講談社文芸文庫
■葛西善三『贋物 父の葬式』 ★ 講談社文芸文庫
■宇野浩二『独断的作家論』  講談社文芸文庫
■『個人全集月報集 宇野千代・円地文子・佐多稲子』 講談社文芸文庫
■古井由吉『野川』 ★ 講談社文庫
■谷川渥『幻想の地誌学』 ★ ちくま学芸文庫
■多木浩二『眼の隠喩』 ★ ちくま学芸文庫
■フロイト『あるヒステリー分析の断片』 ★ ちくま学芸文庫
■メルロ・ポンティ 『心身の合一』 ★ ちくま学芸文庫
■松岡寿輝『官能の哲学』 ★ ちくま学芸文庫
■新戸雅章『発明超人ニコラ・ステラ』 ★ ちくま文庫
■リルケ『フィレンツェだより』 ★ ちくま文庫
■青柳いづみこ『グレン・グールド』 ちくま文庫
■ドゥルーズ『ディアローグ』 河出文庫
■横張誠 編・訳『ボードレール語録』 岩波現代文庫
■ロバート・キャパ『ロバート・キャパ写真集』 岩波文庫
■ナボコフ『絶望』  光文社古典新訳文庫
■ブルガーコフ『犬の心臓・運命の卵』 新潮文庫
■青山光二『青春の賭け 小説 織田作之助』 ★ 中公文庫
■ビュトール『時間割』 ★ 中公文庫
■八木義徳『家族の風景』 ★ 福武文庫

ほか多数

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2019年「第21回不忍ブックストリート 一箱古本市」店主レポート(2)

10年以上「一箱古本市」に参加していると、足を運んでくれた方々や、引き取られていった本のことなど、様々なことが思い出される。
亡くなられたHさんには、いつも10冊以上(多い時には20冊以上)購入していただいただけではなく、本に関して多くのことを学ばせていただいた。初めてお会いしてからしばらくは、この方が古本界では有名な方とは知らず、気楽にお話させていただいた。どんな方か知った後も、変わらずに接してくださり、懐の深い方だった。

高校の先輩でもあった作家・黒岩比佐子さんの死はショックだった。これからいろいろとお話ができそうになった矢先だったので、いっそう胸が痛んだ。

dozoさん、Yさん、(E)さん、Mさん(現在、〈ますく堂なまけもの叢書〉発行人)、<コローのアトリエ>の屋号で近年古本市に出られているNさんなどには長年足を運んでいただいている。
jindongさん、長谷川さんに最近お会いできなくなったのは寂しい。

一箱参加後、お店を開かれた方も多い。<たけうま書房>さん、<モンガ堂>さん、<JUNGLE BOOKS>さん、<青聲社>さん、<ますく堂>さん、<忘日舎>さん、<雲雀洞>さんなど。

このところ一箱への店主参加はされなくなってしまったが、お世話になった<四谷書房>さん、<書肆紅屋>さん。

一箱古本市、みちくさ市を通じて本当に多くの方々との出会いがあった。そして、店主同士親しくさせていただいている方も多い。

古本市への参加を迷っているなら、思い切って出店されることお勧めします。楽しいですよ。

<とみきち屋>は並べる本が偏っているためか、参加しはじめた頃は女性のお客様が非常に少なかったのですが、近年はお客様の半分は女性になりました。当初はせいぜい2割程度だったのですから驚きです。今回も多くの女性に、印象に残る本を購入いただきました。以下その例です。

「いい本をそろえてますね」とお褒めいただいた30代と思われる方に『革命的な、あまりに革命的な』(絓秀実)、『百年の孤独』(マルケス)の2冊を。
同じく30代と思われる方が『薔薇十字の魔法』(種村季弘)、『神秘学大全』(ボーウェル)、『カフカとの対話』(ヤノーホ)の3冊。

しばらく興味深げに本をじっくり読んでいらした若い方に、「それは面白いですよ。お薦めです!」と声をかけ、『文体練習』(レイモン・クノー)を。

いずれも若い女性の方には武田百合子の作品を。お一人は『あの頃 単行本未収録エッセイ集』。もうお一人は『富士日記(全3巻)』。上巻を購入後でかなり相当迷っていらしたので、「重なってしまう上巻はどなたかにあげられては?」と、1冊分を値引きして引き取っていただく。是非読んでもらいたいという気持ちが強いため、ついつい押し売りのようになっってしまいます(笑)

学生の頃むさぼるように読んだ『モンマルトル日記』(辻邦生)を購入いただけたのは嬉しい限り。以前一回だけ購入いただいたことがあり、記憶に誤りがなければ、<わめぞ>の退屈男さんだったと。

『レヴィナス・コレクション』、『ナボコフ文学講義上・下』、『若い荒地』(田村隆一)、『旅をする裸の眼』(多和田葉子)、『「伝える」ことと「伝わる」こと』(中井久夫)、『池袋モンパルナス』(宇佐美承)、『笛吹川』(深沢七郎)なども女性のお客様の手に渡っていきました。

「このシリーズ、ほかにもありませんか?」とお尋ねいただいた男性に『60年代の過ぎた朝』(ジョーン・ディディオン)を購入いただく。アメリカコラムニスト全集は確か17冊ほど出ていたと思うが、今回の出品はこの1冊のみ。かなり迷った末出しました。自宅には妻が仙台の<火星の庭>さんで購入した『アップダイクの世界文学案内』が残っていますが、これは手放せません。

女性だけでなく若い男性のお二人以上、グループで来られる方も増えています。漏れ聞こえてくる会話から、よく読んでいるのだなあと感心しきり。今回も男性二人連れに、『見続け涯に火が…』(中平卓馬)、『小説から遠く離れて』(蓮實重彦)、『お供え』(吉田知子)、『不穏の書、断章』(ペソア)計4冊購入いただく。

2回目に参加した一箱古本以来の出品だった『無声戦争日記』[全7巻]。探している方はいるはずと、今回は箱入りセットを用意したのが大正解。『日本女地図』(殿山泰司)角川文庫と一緒に喜んで引き取っていただけました。

前述<コローのアトリエ>さんとみちくさ市で庄野潤三、川本三郎などのお話をされたという年配の男性。この一箱にも出店されていますよとお伝えする。当店では『聖ヨハネ病院にて・大懺悔』(上林暁)、『珈琲挽き』(小沼丹)の2冊を。

複数冊所有しているときには出す『わがいのち月明に燃ゆ』(林尹夫)ちくま文庫。久しぶりに旅立っていきました。「昔単行本で読んだんだけど今は手元に無くてね。懐かしくて久しぶりに読んでみたくなったよ」とおっしゃる高齢の男性に。こういう喜びがあるので一箱に出るのをやめられないのです。

さて、授賞式では大きな大きなサプライズがありました。
いつもの古書現世・向井さんを中心とした<わめぞ>のみなさんに代わり、今回は新刊『銭湯断片日記』(龜鳴屋)を出されたばかりの武藤良子さんがプレゼンターのお一人でした。第一候補だった方がたまたま(不運にも)会場にいらっしゃらなかったため、取り決めに従って第二候補の名前が告げられました。
「<とみきち屋>さんに」と聞いて我が耳を疑いました。

初参加の際に<南陀桜綾繁賞>を、2回目の参加では<黒岩比佐子賞>を戴いていましたので、「うちはもう絶対に無い」と思いながら、その後はずっとのんびりと授賞会場に座り、ほかの方々の喜ばれる姿を昔の自分を重ね合わせるように見ていたからです。
加えて、一人でも多くの方に喜んでいただけたらという思いが強くなり、3回目の参加以降は、テーマをつくることもなく、煎餅缶を用いた見栄えのしない店構えのまま、入手しにくい本を、或いは高額でしか入手できない良本をできるだけお求めやすい値段で揃えるということのみに専念してきましたので。

何より驚き、嬉しかったのは武藤良子さんから戴けたということです。不忍の一箱古本市、雑司が谷のみちくさ市に出店するようになってから何度もお会いすることはありましたが、親しくお話しさせていただくというわけではないのです。
かつて個展を観に行ったり、往来座の外市や月の湯での古本市の際に、ビールの差し入れをしたことはありましたが…。

武藤さんの文章やイラストから匂いたつ感性には、私たち二人とも惹かれています。たぶん、昨年亡くなった父がイラストレーターで、文章を好んで書いていたことの影響もあるのでしょう。

棚から大牡丹餅のような受賞ではありましたが、この上ない喜びです。ありがとうございました。
武藤さんからは新刊の『銭湯断片日記』(龜鳴屋)を戴きました。手作り感があって、内容も温もりのある素晴らしい本です。皆さんもぜひ読んでみてください。

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本の情報→ kamenakuya.main.jp/銭湯断片日記/
武藤良子さんのtwitter→ https://twitter.com/ochimusya_z

久しぶりにお目にかかれた水玉さんとご一緒に来店いただいた武藤さんには以下の本を購入いただきました。

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