2011年・不忍ブックストリート「秋も一箱古本市」出品本の紹介(1)
初めて古本市に参加したのが3年前の「秋も一箱古本市」。その魅力に囚われ、昨秋を除き出店を続けています。
2011年・不忍ブックストリート「秋も一箱古本市」[10月8日(土)開催予定]、私ども<とみきち屋>は往来堂書店さん前に11:00~16:00出店させていただきます。
詳細はこちら→ http://d.hatena.ne.jp/seishubu/
当日は晴れの予報。全部で7か所50箱の出店。個性豊かな店主さんが思い思いの本を持寄ってきますので、きっと素敵な本と巡り合えると思います。
みなさまのお越しを心からお待ちしております。
それでは、出品本の一部を紹介いたします。
【特集 ニーチェ&フーコー】
昨今ニーチェブームのようですが、どうもニーチェの本質とは違うところで騒がれているように思えます。私が初めて全集というものを揃えたのは、ニーチェでした。貧乏学生だったため白水社版には手が出ず理想社版。毒がまわったかのように読み耽ったものです。全集はその後手放してしまったため、現在岩波文庫、ちくま学芸文庫、中公クラシックス、光文社古典新訳文庫などで所有していますが、今でも読み返す機会が多いのはやはりニーチェ。
ニーチェ自身の著作〈古本〉は、簡単に入手できる岩波文庫などを除くと、結構見つけにくく、ニーチェ論が多くなってしまいました。
また、ニーチェだけでは特集として寂しいので、恣意的ですが好きな哲学者フーコーを加えました。
■ニーチェ『ツァラトゥストラ』(中公文庫)
■ニーチェ『悲劇の誕生』(中公クラシックス)
■ドゥルーズ『ニーチェと哲学』(河出文庫)
■ドゥルーズ『ニーチェ』(ちくま学芸文庫)
■竹田青嗣『ニーチェ』(現代書館)
■村山則夫『ニーチェ ─ツァラトゥストラの謎』(中公新書)
■フーコー『狂気の歴史』(新潮社)
■フーコー『外の思考』(朝日出版社)
■フーコー『わたしは花火師です』(ちくま学芸文庫)
■ドゥルーズ『フーコー』(河出文庫)
■佐々木中『夜戦と永遠 フーコー・ラカン・ルシャンドル 上・下』(河出文庫)
■蓮實重彦『フーコーそして/あるいはドゥルーズ』(叢書エパーヴ)
ほか合計20冊
〔佐藤泰志文庫本コレクション〕
特集ではありませんが、佐藤泰志の現在出版されている文庫本6冊(小学館文庫3冊、河出文庫3冊)すべて出品します。
≪とみきち屋セット≫
いつもの如く強引セットです。「この1冊だけでいいのに」と思われる方もいらっしゃるはず。一箱古本市というお祭りの出し物と、ご容赦ください。
ただし今回から、≪とみきち屋セット≫は14:00以降、ご希望があればバラ売りいたします。
その際、セット価格より割高感が出る場合もございますのでご諒承ください。
<山川方夫セット>
■『目的をもたない意志―山川方夫エッセイ集』(清流出版)
■『親しい友人たち』(講談社文庫)
<田中英光・光二親子セット>
■田中英光『桜 愛と青春と生活』(講談社文芸文庫)■『オリンポスの果実』(新潮文庫)
■田中光二『オリンポスの黄昏』(集英社文庫)
太宰治の墓前で自らの命を絶った無頼派・田中英光。ジャンルは全く違うが作家となった息子の田中光二。唯一父を語った作品『オリンポスの黄昏』は懊悩に充ちています。
『オリンポスの果実』もとうとう品切れになってしまいました。これも時代の趨勢でしょうか。上記3冊とも品切れ。ただし、有名な『オリンポスの果実』は多くの方が読んでいると思われますので、実質サービスとして付けたものとお考えください。
<シモーヌ・ヴェーユ セット>
■『重力と恩寵』(ちくま学芸文庫) ■『工場日記』(講談社文庫)
その壮絶な生き方が思想の体現ともいえたヴェーユ。こんな思想家(哲学者)はもう二度と現れないのではないでしょうか。決してすらすらと読み進められるようなものではありません。息ばかりか頭の奥まで詰まってしまいます。
それでも、随所に光る言葉の輝きは、今もって失われていないと思えてなりません。
<ソーントン・ワイルダー 戯曲セット>
■『わが町』(ハヤカワ演劇文庫)■『危機一髪 (戯曲集2)』(新樹社)
ほかに塚本邦雄セット、町山智弘「映画の見方がわかる本」セット、考える人「クラシック音楽と本さえあれば」セットなど。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント