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第12回 鬼子母神通り みちくさ市」エピソード(2)

このところよく購入いただいている若い男性のお客様が、いつものにこやかな笑顔でご来店。じっくり、慈しむように本を選ばれる姿が印象的。■矢川澄子『兎とよばれた女』(筑摩書房)■『永井荷風 (ちくま日本文学全集)』(ちくま文庫)を購入いただく。

前回出店した5月のみちくさ市に続き、高校同期友人Aが来てくれる。その時購入してくれた小川国夫『アポロンの島』や大岡昇平『戦争』についてはその後ブログで感想を書いてくれた。嬉しいと同時にこういう見方もあるのだなと教えられた。

みちくさ市当日16時開始の同窓会前に顔を出してくれたのだが、私は19:30に始まる2次会から合流。
Aとは4次会まで飲み、午前3:30頃別れる。Aは、ほとんど睡眠時間もとらず「さようなら原発 5万人集会」とデモに参加。ほんと、タフで行動的だ。

2次会も70名ほどいたので、一人一人とはなかなかゆっくり話せない。そんな中、稲葉なおとと久しぶりに言葉を交わせたのは嬉しかった。

今年1月には『0(ゼロ)マイル』、7月には『まだ見ぬホテルへ』がそれぞれ小学館文庫から発売された。前者は単行本『ゼロ・マイル』を加筆・改稿した作品。稲葉なおと作品の愛読者でもある重松清が、著者の魅力を伝える素晴らしい解説を書いています。

後者は多くの読者を獲得したデビュー作(旅行記)『まだ見ぬホテルへ』を加筆・修正、新たに6作品(書き下ろし)を加え短篇集として発売されたもの。解説は藤田宜永。
元の旅行記(エッセイ集)『まだ見ぬホテルへ』(新潮文庫)は残念ながら品切れですが、ブックオフではたまに見かけることもありますので、是非入手してみてください。著者自らが撮った美しい写真が数多く載せられ、装い新たな新刊と比べると楽しみも倍加します。解説は著者の従兄、B’zの稲葉浩志。

さて、話はみちくさ市に戻ります。

去年まで高校生だった<とみきち屋>最年少のお得意様が今回もまた来てくれました。
■現代詩文庫『辻征夫詩集』(思潮社)■三浦雅士『自分が死ぬということ』(筑摩書房)ほか3冊ご購入。Pippoさんのポエカフェによく参加されているようなので詩集に関しては頷けたものの、三浦雅士には驚きました。年齢を考えた時、どうしてこの本がひっかかるのか見当もつかないのです。こういう喜びがあるから、古本市への出店がやめられないのだと思います。
再度ご来店いただいた時には、5月と同様、とみきちが購入本を見せていただきました。何とも渋い選書だったとのこと。少しずつ距離が縮まっていくようで嬉しいですね。
■加藤典洋『敗戦後論』(ちくま文庫)を追加購入いただく。

3年前、<とみきち屋>が初出店した秋も一箱古本市以来のお客様Yさんには■富岡多恵子『壺中庵異聞』(集英社文庫)ほか2冊。
この本、『本の雑誌7月号』の特集「私小説が読みたい!」で岡崎(武志)さんが挙げていたもの。これまで女性作家の小説を何冊か購入いただいているので、その流れかななどと想像してしまう。秋の一箱でもお会いできたら嬉しいです。

3時過ぎにdozoさんが、なんとなんと黒の礼服姿でお見えになる。昨春の一箱古本市、、披露宴出席前に足を運んでいただいた時には驚きましたが、もう驚きません(笑)
ただただ嬉しい限りです。(今回は法事をすまされた後とか)
2年前の秋、初めてお話させていただいた時からずっと、<とみきち屋>が出店した古本市にはすべてお越しいただいているのです。
お得意様という範疇を超え、今や私たちにとってはとても大切な方と云えばいいでしょうか。古本市に出ればdozoさんに会える。大きな楽しみになっています。
■橋爪紳也『増補 明治の迷宮都市』(ちくま学芸文庫)ほか2冊購入いただく。

ここからは、一箱古本市にはよく出店されている方々や、当日みちくさ市に出店されていた知り合いの方々についてです。

脳天松(家)さんがご来店。都内の古本イベントに脳天松さんがいらっしゃらないことのほうが少ないというくらい精力的で、お顔の広い方です。うちでもよく本をお買い上げいただいております。今回は矢田津世子の文庫を。
脳天松さんとは10月8日(土)開催予定、不忍ブックストリート「秋も一箱古本市」で、同じ出店場所(往来堂書店さん)になりました。騒がしい二人組ですがよろしくお願いいたします。

一箱古本市ほかで名の知られているW(ダブり)さん、古本Tさんご夫妻にご挨拶いただいた上に、ご購入いただきました。ありがとうございます。
同じ古本市に参加していても、すれ違ったり、きっかけがなかったりで、お話しする機会のない方も多く…。もっとも私があまり社交的でない、活動的ではないということも大きな要因と云えるのですが。

W(ダブ)りさんのところからはいつも多くの本が旅立っていかれるので、どんな本を出品されているのかと、以前から見てみたいと思っているのですがまだ叶いません。
古本Tさんは第10回一箱古本市で受賞されていますし、一箱古本市直前の出品本案内が圧巻で、いつも驚いています。

午後1時過ぎ頃から会場内の別のお店を回り始めた。一箱と違い、出店していても顔見知りの方々と話せる時間をつくれるのが「みちくさ市」の楽しみの一つ。

3年前の秋に初めて古本市に参加した(秋も一箱)際、開催前から親切にしていただき、以来お付き合いいただいている四谷書房さんへ。
古本市を通じて知り合いが増えていくことの喜びを語られていました。
山村修『禁煙の愉しみ』、単行本は見たことがないので見たかったのですが、やはり引き取り手があったようです。

北方人さんのところで■三浦雅士『小説という植民地』(福武書店)■山崎昌夫『旅の文法』(晶文社)を各300円でいただく。前者は未読だったので即決。後者はなんとはなしに気になって手に取り、目次を見たら読みたくなった。どちらも相場がどれくらいなのか知らなかったが、かなりのお買い得感を感じた。それで北方人さんに聞いてみたところ案の定かなり価格を抑えての出品。
北方人さん曰く、「けっこういい本だと思うんだけれど、ほとんど手にしてもらえないんだよね」
わずか5時間ほどの間に本と人との出会いをつくり出すのは難しいものだといつも思います。値段の設定も同じく。

間もなく発行の北方人(盛厚三)さんの著書『「挽歌」物語ー作家原田康子とその時代』(釧路新書)楽しみです。

モンガさんと朝霞書林さんが一緒に出店しているブースへは何度か遊びに行く。
いつもの如く「とりあえず目に付いた本を持ってきた」と云うモンガさん。どこまでほんとうなのか今もってわかりません(笑)
持っているとは思うのだけれど、倉庫の方へ持って行っってしまったのか見当たらない■海野弘『世紀末の街角』(中公新書)を購入。
閉店間際には、気になっていた『ユリイカ 特集ドストエフスキー』(2007年11月号)をただで譲っていただいてしまいました。いつもありがとうございます。

朝霞書林さんは昨年9月のみちくさ市の時と同じく、Kでの古本バザーに寄ってから来られた。私にはとても真似できません。
今回もかなりいい本を入手されたようで、いろいろ見せていただく。その質のよさ、値段の安さには驚きを禁じ得ない。

「これは風太郎さん向きですね」と、まずバタイユ『エロティシズム』(二見書房)。確かに、もうぼろぼろに近い状態になってはいるが、ガラス付本棚に収まっている。
続いてシモーヌ・ヴェイユ『重力と恩寵』(春秋社)。秋の一箱でちくま学芸文庫版を出品することを決めていたので不思議な縁を感じる。渡辺義愛訳の春秋社版は持っていないので食指が動く。すると、
「どうぞ」
「えっ?」
「差しあげます」
「???」思わず目が点になってしまいました。
図々しいとは思いながら、お言葉に甘え頂戴してしまう。
さすがにこのままではダメでしょうと思って福武文庫の後藤明生作品を500円で購入。
そうしたらまた1冊思想系の新書を1冊いただいてしまった。
朝霞書林さん、ありがとうございました!大切にさせていただきます。

岡崎武志さん、<くちびるごう>(工作舎I)さん、<古書、雰囲気>さん、<暢気文庫>さんのブースにお邪魔する。みちくさ市の黄金カルテットですね。
思いなしか岡崎さんにいつもの元気がないように感じられました。日差しよけのテントは張られていましたが、あの暑さは応えたのではないでしょうか。
遠くからカートを引き、重いバッグに本を詰めて古本市に参加される岡崎さんの姿は、いつも何かしら心に訴えかけてくるものがあります。
岡崎さんのいない古本市は寂しいに違いないはずですが、お身体の調子がすぐれない時には、無理をせず休まれた方がいいのではないだろうかと、個人的には思ってしまいます。
春の一箱古本市2日目雨の中、ほんとうにしんどそうだった岡崎さんを見ているだけに…。

どすこいフェスティバルさん。女性お二人は今回、着物姿ではではなく洋服でしたが、それでも艶やかでした。一方で、男性Kさんが着てらした東京大学Tシャツは強烈なインパクトがありましたね。
東大クイズに挑戦したもののあえなく撃沈。昨秋の一箱の時と同じ問題だったのに不正解。
もの忘れの激しさを実感いたしました(笑)

ゆず虎嘯さん、今回はお一人での参加でたいへんだったと思います。私がフラフラ歩き回ってしまったためにお手伝いできず、すみませんでした。

出店がお隣だったミウ・ブックスさん。選書、レイアウト、接客などすべてに拘りと、思いが感じられ、貴重な経験をさせていただきました。ありがとうございます。

<とみきち屋>の結果
冊数90冊 平均単価397円
新書好きとしては、10冊出品して残ったのが1冊だったのは嬉しく思いました。
次は10月8日(土)、「秋も一箱古本市」に出店いたしますので、よろしくお願いいたします。

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