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ひと休み

5月3日は2011年・春「不忍ブックストリート一箱古本市」二日目を午後2時頃から2時間駆け足で廻り、夜の打ち上げに参加。普段全くアルコールを口にしないので4日は、ぐったり蟄居。連休最終日5月5日はひと休み。といっても地元の本屋めぐりで結局「本」絡み。これではひと休みと云えないか。

5日は妻が一人で実家へ。このところ二人で出かける機会が多く、8日には「みちくさ市」も控えているため、母を半日以上一人にさせるのはよくないという結論。
妻の両親とは、月一回義母の病院通いの際、送迎のどちらかを担当するので顔を合わせている。
義母は昨秋私の母と同じ病院に一緒に入院。がんの手術を受けてから7ヶ月が経つ。抗ガン剤治療は受けていない。義父も黄斑変性症のためほとんど目が見えないので心配の種は尽きない。

地元馴染みの古書店の近くまで車に同乗し、そこから妻とは別行動。
みかん箱一箱分の本を持ち込む。古本市向きとは云えぬ、みすず書房ほかの精神医学や哲学関連の大判本はすでに用意して置いた。そこに、春の一箱で引き取り手のなかった本の中から文庫を中心に20冊ほど選んで加える。6000円くらいと思っていたら9000円。これは買わねばならんと店内を丹念に見る。

■香月康男(画)・香月婦美子(文)『夫の右手 香月康男に寄り添って』(求龍堂)

つい最近ブックオフで立花隆『シベリア鎮魂歌-香月康男の世界』(文藝春秋)を購入したばかり。
こういう流れになっているのかな。
『夫の右手』はかつて図書館で妻が借りてきたが家にはないので迷わず手にとった。

この本に関しては妻がブログに書いていますので興味のある方はよかったら。
http://yomuyomu.tea-nifty.com/dokushononiwa/2007/10/post_656a.html#more

■W.スタイロン『見える暗闇』(新潮社)

もともと寡作な作家。『ナット・ターナーの告白』、『ソフィーの選択』は読んでいたがこの本は知らなかった。著者自身のうつ経験を下敷きに書き上げたようだ。ぱらぱらと読んでみたところ、ぐいぐいと引きこまれる。危ない。全編読み通すのはもう少し時間をおいてからにしよう。
「みちくさ市」で『ソフィーの選択』新潮文庫版を出品するつもりで箱に入れてあったので、不思議な巡り逢わせを感じる。

■『情況 緊急特集『実録・連合赤軍』をめぐって』(2008年6月号・情況出版)

若松孝二監督、映画『実録・連合赤軍』の特集。監督自身の鼎談も掲載されているので購入。

■『現代思想 特集アナーキズム』(2004年5月号・青土社)

平井玄「アナーキズム新論」が面白そうなので。

外の均一台へ。

■ポール・ニザン『アデン・アラビア』(角川文庫) 100円

晶文社版は残してあるが、角川文庫は初めてだ。訳者が違うのであのあまりにも有名な出だしも微妙に違う。

■モーム『作家の手帳』(新潮文庫) 100円

モームは若い頃かなりまとめて読んだはずなのにこれは抜けていた。

再び店内へ。
思わず「えっ!?」。危うく見逃すところだった。学生時代に単行本で読んだが、例によって生活費の足しにと処分した中に入れた1冊。この一年ほど再読したくなって探していたがなかなか見つけられなかった。
しっかり古書価がついているものの、良心的。読み終えて手放してもいいと思えたら、「一箱に出せばいいか」などと思って購入。

■イエール・コジンスキー『異端の鳥』(角川文庫)

大満足で新刊書店に向かう。

■文藝別冊『佐野洋子追悼総特集 100万回だってよみがえる』(河出書房新社)

先日買いに行くも既に品切れ。佐野さんの人気が一向に衰えていないことを実感し嬉しくなる。
ようやく入手できた。息子の広瀬弦と元夫・谷川俊太郎の特別対談は、所々「へえ~」とは思ったもののインパクトに欠けた。まあ、当然ではあろうが母・佐野洋子の器は大き過ぎる。
それでも、盛り沢山の内容。佐野洋子ファンならずっと手元に置いておきたくなるMOOKに仕上がっている。

■仲正昌樹『改訂版 <学問>の取扱説明書』(作品社)

学生との対話という形をとっていて語り口はいつも以上に平易だが、内容は充実しており、初版は十分楽しめた。改訂版はマイケル・サンデル、『超訳ニーチ』、裁判員裁判制度などについて新たに言及しているとのことなので買ってしまう。

その後スーパーで買い物をして、帰路にあるブックオフをのぞく。

■岡本太郎(撮影・文)・内藤正敏(プリント)『岡本太郎 神秘』(二玄社)
曰く言い難い写真集。異界へ引きずり込まれそうになる。
■ 『連合赤軍 "狼"たちの時代―1965-1979』(毎日新聞社)
ふんだんに盛り込まれた写真が当時の様子をリアルに伝えてくれる。

以上雑誌半額セール対象だったので定価の4分の1で購入できた。

■植田正治・鷲田清一『まなざしの記憶』(阪急コミュニケーションズ) 105円
この本の中に流れている時間はとっても心地よい。言葉がやわらかく寄り添ってくる。

こういうものを買えた時は本の重さがこたえない。

夜は母と二人で食事。食後に薬を飲ませてからしばしお喋り。
一箱古本市帰りの本、みちくさ市に出そうか迷っている本、未整理本などが積んである小さな山に母が手を伸ばす。
古井由吉、洲之内徹、木山捷平などがどんなものを書いているかを簡単に説明する。
突然『小林秀雄対話集』(講談社文芸文庫)を手にとって頁をめくり始める。
「この坂口というのは安吾のこと?」
「そうだよ」
しばらく黙って読んでいる。
安吾が「教祖の文学」を書いた後の有名な対談だ。
そのうち<ふ~ん>とか<ふふふ>という声。
「梅原龍三郎が(安吾に)けなされてるねえ」と小さく笑っている。

その後三島由紀夫との対談を少し読んで元に戻す。
小林秀雄は好みでないようだが、この対談集は気に入った様子。
(翌日どこかに消えたと思ったらベッドで本格的に読み始めていた)

夜10時に寝る前の消炎鎮痛剤、睡眠導入剤を飲みあとは眠くなるのを待つのみ。
私は自室に戻り小出弘章氏の発言に耳を傾ける。
http://hiroakikoide.wordpress.com/

原発問題は鎮静化するどころか、日々形を変え拡がっているようにすら思える。

次回は5月8日(日)開催「みちくさ市」(http://kmstreet.exblog.jp/)出品本の一部を紹介します。

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