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<古書ほうろう>さん、<book cafe火星の庭>さん 

2月5日(土)、<古書ほうろう>さんに、4箱分の本を引き取ってもらった。

この一年弱で1000冊以上持ち込んだ地元馴染みの古書店は、倉庫も、バックヤードと呼べるスペースも持たない小さな店ゆえ、本をストックするには限界がある。
一日に訪れる客の数も、<古書ほうろう>さんのような、有名なお店に比べれば圧倒的に少ない。
加えてお得意さんの一人が、もう2階の床が抜けそうだと最近1000冊まとめて処分された。
そこで、宮地さんに相談。突然のお願いだったが、快諾していただく。

不忍の一箱古本市に初参加した際に「いいですね」と宮地さんに云っていただいたことが、本との新たな関わりの出発点になっている。25年以上の付き合いがある地元の古書店が第一ならば、ほうろうさんは「一箱古本市」も含め第二の故郷。家から遠く、頻繁には行けないことを考えると、故郷という表現がしっくり来る。
自分の本棚の一部を見られるような恥ずかしさはあったものの、思い切って持ち込んだ。
いろいろ考えて選んだつもりではあったが、ほうろうさんにとって稀少、貴重と思える本は無かっただろうな。

当日、宮地さん、ミカコさんが笑顔で迎えてくれたのでほっとする。
ここで本を見ていると、ほんとうに時の流れを忘れる。
資金と場所があれば(これは儚い夢)、読みたい、手元に置いておきたいと思う本が所狭しと並んでいるからだ。
一籠CD市も開催されていたが、クラシックCDが目に止まらなかったので、店内の本ばかり見て廻る。500円均一棚をじっくり見るのは初めて。その充実振りには目を見張った。
店内全部を見てはいないのに、あっという間の一時間強。
「お手すきの時にゆっくりでかまいません」とお願いして辞す。

お店ではdozoさん(とみきち屋のお客様のお一人)とばったりお会いした。やつれたような感じがして心配。お話をうかがうと諸々のことでたいへんそうだ。腱鞘炎もあって、本の頁をめくるのも苦労されているご様子。
「ストレス解消は本を見て廻り、いい本に出会うことですね」と、気持ちは同じ。
少しでも元気になられることを祈っています。

ほうろうさんでは以下の本を購入。

■荒川洋治『試論のバリエーション』(學藝書林)

知らない詩人がたくさん取りあげられている。荒川洋治がどう捉え、何を伝えてくれるかで、新しい詩人との<出会い>があるかもしれない。それが楽しみ。

■竹田青嗣『近代哲学再考』(径書房)

現在は早稲田大学国際教養学部教授らしいが、雑誌『流動』に文章を書いていた頃から読んでいたこともあって、私にとって竹田青嗣は在野の人。いわゆる哲学の専門家からすれば、正統な哲学とは云えないのかもしれぬが、そんなことは構わない。哲学的思考を今私たちを取り巻いている現実に結びつけようとする熱意は評価したい。それは生き方を説いているものでもなければ、昨今ニーチェに関して乱発されているお手軽な解説とも違う。

■三浦雅士『メランコリーの水脈』(福武書店)

福武文庫、講談社学芸文庫で持っているのに、懐かしさからついつい手にとってしまった。『私という現象』『主体の変容』は単行本をとってあるが、これは手放してしまった。美本500円は魅力。

前野久美子編・著『ブックカフェのある街』(仙台文庫) ※新刊

一昨年(2009年)6月7日、シークレットワメトーク「Take off Book! Book! Sndai」で、<book cafe 火星の庭>前野さんのお話を聞く機会に恵まれた。

(その時の記事 →http://ramble-in-books.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-ee84.html )

岡崎武志さんの『女子の古本屋』(筑摩書房)を読んでいたので前野さんの凄い経歴は知っていた。それだけに穏やかな話しぶりに一瞬虚をつかれたが、話される内容からはやはり、強固な核を持っていらっしゃる方だなと思えた。
昨春の「一箱古本市」の打ち上げの帰り、その前野さんと妻を含め三人で偶然お話することができた。
翌日にシンポジウムを控え、2次会後帰られるところで、駅の改札まで<古書ほうろう>のミカコさんが見送られるところだった。こういう気配りはさすがだと思った。宮地さんはすでに出来上がっていたかな(笑) 
池袋までのわずかな時間であったが、ご一緒させていただく。
お嬢様のことを「不思議ちゃん」と私たちが表現しても、笑顔で楽しく話していただいた。
しっかりと前を見据えながら、風のように移動している。そんな感じのする素敵な方でした。

帰宅後、さあっと目を通す。開店までの経緯、その後のエピソード、海外を旅してブックカフェを見て回った時のことなどがいっぱい詰まっている。
「私にとってブックカフェをやることは人を好きになること」と云う前野さん。
多くの方々が集まってくるわけですね。

お店で催されている作家・佐伯一麦による<文学散歩>は羨ましい限り。佐伯一麦はデビュー当時からほとんどの本を読んでいる好きな作家。
本書には、古井由吉『杳子』を取りあげた第2回のことが載っているが、2月6日の第4回は岡崎さんも加わった「『海灰市叙景』をたずねて」だったのですね。

岡真理『アラブ、祈りとしての文学』(みすず書房)、『佐野洋子対談集 人生の基本』(講談社)、大澤真幸『「正義」を考える 生きづらさと向き合う社会学』(NHK出版新書)の3冊を同時に読み始めたばかりなので、じっくり読む楽しみは取っておいて、今は妻が先に読んでいる。

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コメント

久しぶりのブログアップ、楽しく拝見いたしました。蔵書の処分が続いているようですね。身を切られる思いでしょうが、ほうろうさんに引き取っていただけるのがせめての救いですよね。また本好きの方の手に渡るかと思うと。(次回、ほうろうさんを訪問したら、風太郎さんの蔵書に出会えるかも)
前野さんの本、いいですよね。ああいう場所を持っている前野さんがうらやましく、あこがれます。
みちくさはいつものごとく、申し込みすら間に合いませんでしたが、風太郎さんにまたあえたらいいなとおもっております。

投稿: つん堂 | 2011年2月28日 (月曜日) 19:07

つん堂さん

東京マラソン完走おめでとうございます。
私など2キロも走れない。すごいなと感心しています。
まして、その後イベントに駆けつけるなんて、同じ「人間」とは思えません(笑)

そんなにたいした本はありませんので、ほうろうさんに私の手放した本を列べてもらえるかどうか(笑)

かつて関西方面への出張が多く、時間的な余裕がふんだんにあった頃でも、京都、奈良の寺社めぐりばかりして、古本屋には全くと云っていいくらい足を運ぶことはありませんでした。
そんな私ですが、(仕事での可能性はありませんが)仙台には行ってみたいなと思います。もちろん、<火星の庭>さんへ。
前野さんはひょっとしたら宇宙人ではないかと思うこともあります。

ご存知かと思いますが、3月のみちくさ市に出ます。
お時間許すようでしたら、遊びに来てください。
会えるのを楽しみにしています。

追伸
2キロは500メートルの誤りでしょと妻に指摘されました。さばを読んだこと、バレました(笑)

投稿: 風太郎 | 2011年3月 1日 (火曜日) 01:42

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