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2010年4月

「第10回 不忍ブックストリート 一箱古本市」出品本紹介(2)

日付も28日に変わり、「第10回 不忍ブックストリート 一箱古本市」はいよいよ明日29日が初日です(2日目は5月2日)。
う~ん、ほんとに間に合うんだろうか…。土日を有効に使えず、とみきちは月曜から一泊出張、私も火・水は帰宅が23時頃。(みちくさ市の申し込みは今回初めてとみきちに任せてしまった)
愚痴っていてもしかたないので、何とかします(笑)

それでは4月29日に出店する<とみきち屋>出品本のご紹介の続きです。

■富士川義之『ナボコフ万華鏡』(芳賀書店)
ナボコフといえばつい最近、『賜物』(沼野充義訳)が河出書房新社から世界文学全集の一環として出ましたね。これは楽しみ。

■多田富雄『寡黙なる巨人』(新潮社)
21日に亡くなられた多田さんの追悼として。

■笠井潔『テロルの現象学』(ちくま学芸文庫)
「いつか笠井潔特集をやりたいなあ」と漏らしたら、「その時は店番しないよ~」と、とみきち。
とみきちには不人気の笠井潔。こんなこと書いたらますます引き取り手が現れないだろうなあ(笑)

■坪内祐三『「別れる理由」が気になって』(講談社)
■『八木重吉全詩集1・2』(全2冊 ちくま文庫)
■佐藤春夫『晶子曼陀羅』(講談社文芸文庫)
■福永武彦『死の島』(上下 新潮文庫)
■後藤明生『笑いの方法 あるいはニコライ・ゴーゴリ』(福武文庫)

■足立巻一『やちまた』(上下 朝日文庫)
昨春以来2回目の出品。とみきち屋はこれと決めた本は蔵書分以外は何度でも出します。

■田川建三『宗教とは何か上 宗教批判をめぐる』
        『宗教とは何か下 マタイ福音書によせて』
(洋泉社MC新書)2冊セット
『考える人 特集 はじめて読む聖書』(2010年春号・新潮社)で巻頭インタビューを飾った田川建三。もっとも、この『宗教とは何か』、決して初心者向きではありませんが。

上記ほかいろいろ出品します(ほんの一部を写真で紹介)。
200~300円本も用意しますが、一度に展示するのはとうてい無理なため、どんどん追加します。売れたらの話ですが(笑)。
全体的に補充、追加、入れ替えなどまめに行いますので、午後2時以降は違うお店になっているかもしれません(笑)。

毎回終了後エピソードを書いていますが、「そんな本、最初は出ていなかったじゃないか」と思われたらごめんなさいです。先発メンバーはそれに相応しい本を列べるつもりでおりますので、どうかご了承ください。
いつも通り、<とみきち屋>出品本一覧はお客様閲覧用として何部か設置しておきます。

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<とみきち屋>
4月29日(木・祝) 11:00~16:00
「COUZT CAFE 藍い月」(http://www.couzt.com/)に出店します。

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「第10回 不忍ブックストリート 一箱古本市」出品本紹介(1)

10回目となる「不忍ブックストリート 一箱古本市」。今回は原点回帰の意味合いもあって、一箱の大きさが38㎝×32㎝。昨秋が50㎝×40㎝だったから、かなり小さくなる。
作業を始めた途端唸ってしまった。一度に出せる本が少ない…。
箱の底の部分を犠牲にして、お客さまが見やすいようにと考え出した<とみきち屋>タワーをもってしても限界が…。
今回は、先発とベンチ要員を分け、スペースができたら随時補充する方針でいきます。忙しくなるなあ。

それでは、<とみきち屋>出品本の一部を2回にわたってご紹介していきます。

〔海外文学の森 絶版・品切れ本特集〕

■ソルジェニーツィン『収容所群島』(全6冊揃い・新潮文庫)
■ホフマン『牡猫ムルの人生観』(上下・角川文庫)
■ナボコフ『ベンドシニスター』(サンリオ文庫)
■ジュリアン・グラック『シルトの岸辺』(ちくま文庫)
■リルケ『フィレンツェだより』(ちくま文庫)
■コレット『私の修業時代』(ちくま文庫)
■リラダン『未来のイヴ』(上下・岩波文庫)
■マラマッド『アシスタント』(新潮文庫)
■トーマス・マン『詐欺師フェーリクス・クルルの告白』(新潮文庫)

■ヤン・ウォルカーズ『赤い髪の女』(角川文庫)
2回目の出品。山田詠美絶賛の絶版本です。

■ジャン・グルニエ『孤島』(竹内書店・AL選書)
■ジョイス・マンスール『充ち足りた死者たち』(白水社)
■ナボコフ『世界の文学8 キング、クイーンそしてジャック 断頭台への招待』(集英社)

■マルケス『百年の孤独』(新潮社・1999年改訂版)
現在、マルケス全集の中に『百年の孤独』は当然入っていますが、全面改訳して1999年に発行されたこの版は品切れです。私はこの装幀の方が遙かに好きです。

※上記以外にも何冊か揃えます。また、品切れではない海外文学本も出品します。

〔クラシック音楽の小部屋〕

■五味康祐『五味康祐 音楽巡礼』(新潮文庫)
■五味康祐『ベートーヴェンと蓄音機』(ランティエ叢書)
五味康祐は<とみきち屋>の看板。今回も出品します。

■宇野功芳『フルトヴェングラーの全名演名盤』(講談社+α文庫)

■吉田秀和『LP300選』(新潮文庫)
復刊された『名曲300選』(ちくま文庫)には入っていない、吉田秀和による当時の推薦盤が、56頁に亘り解説付で巻末に載っています。
『300選』の新旧文庫本については以前書きました。(→こちら)

■梅津時比古『耳のなかの地図―音楽を聴くこころ』(音楽之友社)
23日に2010年度「記者クラブ賞」を受賞した梅津時比古の稀少本。かくも静謐で美しい文章を書けるクラシック音楽評論家は、吉田秀和を除いて他にはいないと思います。

■『考える人 特集 クラシック音楽と本さえあれば』(2005年春号・新潮社)
「わたしのベスト・クラシックCD」では、水村美苗、蜂飼耳、杉本秀太郎、佐伯一麦、森内俊雄、保坂和志、小池昌代、平出隆などがアンケートに答え、好きなCDを語っています。
安岡章太郎、堀江敏幸、恩田陸ほかの記事、内田光子ロングインタビューも掲載。

〔とみきち屋強引セット〕

●旧制高校生三種の神器セット
 西田幾多郎『善の研究』(講談社学術文庫)
 倉田百三『愛と認識との出発』(岩波文庫)
 阿部次郎『三太郎の日記』(角川文庫)

●深代惇郎セット
  『天声人語8 深代惇郎』(朝日文庫)
  『深代惇郎エッセイ集』(朝日文庫)

深代の文章がどれだけ素晴らしいものだったか、現在の天声人語しか知らない方に是非読んでもらえたら。

●マラルメ論セット
 ブランショ『マラルメ論』(筑摩叢書)
 サルトル『マラルメ論』(ちくま学芸文庫)

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<とみきち屋>は
4月29日(木・祝) 11:00~16:00
「COUZT CAFE 藍い月」(http://www.couzt.com/)に出店します。

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こんな本を (2010.4)

先週、平日は帰宅が午後11時過ぎ。土曜は一箱古本市助っ人集会、日曜は父の米寿の祝いと続き、今週もいろいろあってブログを書く余裕がなかった。
本番まであと6日しかないのに一箱古本市の準備も手つかず。みちくさ市前に、一箱はこれでいこうと仕分けしておいた本が段ボールに入ったまま。いつものことだがこんなんでいいのだろうか(笑)

この一ヶ月、仕事帰りの地元ブックオフと、地元馴染みの古書店を除くと、それほど古本屋は廻れなかったが、少しずつ本は購入していた。
嗜好にやや偏りがあるとはいえ、決してマニアックではないと自分では思っているものの、親しい友人からは「知らない本が多い!」と、何故か云われてしまう(笑)

〔地元馴染みの古書店にて〕

■『虐殺50周年出版 大杉栄秘録』(1973・黒色戦線社)

店主に「大逆事件、幸徳秋水、大杉栄、堺利彦関連の本最近入ってきませんでしたか」と尋ねたところ、「そういえば…」と、カウンターの後ろに積み上げられた本の山から取り出してくれたのがこの冊子。
虐殺事件前に書かれたものではあるが、前妻・堀保子による「大杉栄と別れるまで」からは、大杉の男あるいは夫としてのどうしようもない部分も伺われ、興味深く読んだ。伊藤野枝、神近市子、山川菊栄、堺利彦等の名前が当たり前のように出てくるあたりが生々しい。
「婦人公論」大正12年11月号より<殺された野枝さんのこと><「甘粕という人間」批判>、大杉栄の妹・あやめによる<甘粕事件以後>、「文藝春秋」昭和30年10月増刊より<大杉栄・遺骨奪取事件>なども載っている。1976年の増補版ではないが、いいものを入手できた。

■松下竜一『ルイズ-父に貰いし名は』(講談社)

大杉栄と伊藤野枝の間に生まれた三女ルイズ(留意子)を描いたノンフィクション。

■三木成夫『海・呼吸・古代形象-生命記憶と回想』(うぶすな書院)

専門家による科学的な判断は私の与り知らぬところだが、『胎児の世界』(中公新書)には感銘を受けた。以来、読みたいと思いながら、高額のためなかなか手が出なかった。
積み上げられていた本の中にぽつんとまぎれていた。カバー無し。一向に構わない。300円で頂戴する。

■ 霜山徳爾『素足の心理療法』(みすず書房)

版元品切れに近いと聞いていたので2冊目を購入。言わずと知れた、フランクル『夜と霧』(みすず書房)の訳者である。
岩波新書『人間の限界』を読んだのは30年近く前のことになるだろうか。その底知れぬ教養、豊饒な言葉、そして人間をみつめる眼差しの限りない深さに畏敬の念さえ覚えた。
中公新書『人間の詩と真実』も期待に違わぬ素晴らしい本だった。この2冊は何度読んだか知れない。
精神医学用語も出ては来るが、読む上で障害にはならない。上記2冊の新書は残念ながら品切れだが、もっと多くの人に読まれていい本。
古本屋で見つけたら、是非購入し、読んでみてください。そんなに高い値段はついていないと思います。
『素足の心理療法』は文字通り、心理療法に主眼を置いているため、この分野の知識を欠いていると読みにくいかもしれない。しかし、人が人の心をみつめ、ひとつの道筋を示すことにどれほど自分自身への厳しさを求められ、同時に謙虚であらねばならないかを教えてくれる、尊い本である。専門性を超えて訴えてくるものにあふれている。

〔その他の古本屋にて〕

■シオラン『シオラン対談集』(法政大学出版局)

シオランの本は6冊持っているが、理由あって2冊目となるものを探している。今回は現在蔵書にない本に遭遇。
「ライン有り」と記され定価3700円強が800円で売られていた。チェックすると、わずか4行のみ、水色のラインマーカーで線が引かれていた。読むのに全く問題なし。

■南陀楼綾繁『路上派遊書日記』(右文書院)

ブログ「ナンダロウアヤシゲな日々」の2005年分からの抜粋とある。
妻のとみきちは昔からナンダロウさんのブログを読んでいたが、私は2008年10月に「一箱古本市」に参加するまで、ナンダロウさんのことは知らなかった。というよりブログというものを読んだことがなかった。
初めての「一箱古本市」が開催されるまでの様子ほか、興味深いことが盛りだくさんに詰まっている。上下2段組430頁超の本なので持ち歩けず、自宅で少しずつ読み進めている。

■竹田青嗣『言語的思考へ…脱構築と現象学』(径書房)
みちくさ市終了間際、<わめぞ>本部で購入。古書現世さんから。

■山之口貘『山之口貘詩文集』(講談社文芸文庫)650円
■バタイユ『戦争/政治/実存』(二見書房)300円
■『ドキュメント日本人3 反逆者』(学藝書林)300円
責任編集として鶴見俊輔、村上一郎の名が挙がっている。扱われているのは、雲井竜雄、金子ふみ子、大杉栄、磯部浅一、西田税、北一輝、尾崎秀美ほか12名。

以下は古本市出品用として購入(いつ出すかは未定)

■笠井潔『物語のウロボロス』(ちくま学芸文庫) ■『考える人 戦後日本の「考える人」100人100冊』(2006年夏号・新潮社)

〔ブックオフにて〕

■髙山文彦『エレクトラ 中上健次の生涯』(文藝春秋) 500円

この本が発売された2年半前頃、本をまともに読める状態になかった、本来ならすぐに飛びついていたに違いない。
購入後一晩で一気に読んでしまった。『枯木灘』『紀州』『千年の愉楽』を読んだ時の衝撃が甦って来た。あまりにも早い死が惜しまれる。

■佐伯一麦『からっぽを満たす』(日本経済新聞社) 500円
寝る前に1日4~6頁ずつくらい、読んでいる。心洗われる書物だ。

■村井弦斎『食道楽』 上・下2冊1000円 ※下巻は現在品切れのようなのでありがたい。

<105円>

■今村仁司『ベンヤミンの<問い>』(講談社選書メチエ)
■水村美苗『日本語が亡びるとき』(筑摩書房)
■ライクロフト『精神分析学辞典』(河出書房新社)
■平林直哉『クラシック100バカ』(青弓社)
■宮下誠『ゲルニカ  ピカソが描いた不安と予感』(光文社新書)
■大橋良介『京都学派と日本海軍』(PHP新書)
■井上光晴『地の群れ』(新潮文庫)
■野坂昭如『東京十二契』(文春文庫) ほか

〔新刊〕

■『考える人 はじめて読む聖書』(2010年春号・新潮社)
これはいい。特集部分はすぐに読んでしまった。何がいいかは別の機会に。

■『一個人 奈良 古寺と仏像』(5月号・KKベストセラーズ)
パラパラとめくっていたら、郷愁に誘われ買ってしまう。大和路をのんびり散策しながら仏像めぐりをしたい。

『Witchenkare(ウィッチンケア)』VOL..1
高校の友人Aの友人・多田洋一さん(http://www.t3.rim.or.jp/~yoichi/)が編集したリトルプレス。
(神田ぱん/我妻俊樹/藤森陽子/浅生ハルミン/友田聡/多田洋一 :敬称略)
浅生ハルミンさんは初の小説「文化祭」を掲載。
多田さんは「ごくせん」「ウォーターボーイズ2」「アンフェア」などのノベライズも手がけられている。
私の高校同期・稲葉なおととも交流があるみたいなので、いつか一度お会いできたらと思っています。

〔頂戴した本〕

今年3回目となる本の数々を段ボール一箱分、葉っぱさんから送っていただいた。
御礼が遅くなってしまい、すみません。いつもありがとうございます。

■大杉栄選『日本脱出記・獄中記』(現代思潮社)
■『磯田光一著作集5 思想としての東京 鹿鳴館の系譜』(小沢書店)
■『林達夫著作集5 政治のフォークロア』(平凡社)
■『芥川龍之介未定稿集』(岩波書店)
■バリー・ユアグロー『一人の男が飛行機から飛び降りる』(柴田元幸訳・新潮社)
■坂下昇ほか『アメリカの雑誌を読むための辞書』(新潮選書)
■『宮沢賢治全集』1~8(ちくま文庫)
■田中小実昌『猫は夜中に散歩する』(旺文社文庫)ほか多数

大杉栄は岩波文庫版しか持っていないので嬉しい。
磯田は昔『殉教の美学』『吉本隆明論』『戦後批評家論』『永井荷風』『左翼がサヨクになる時』ほかけっこう読んだ。しかし今手元に残っているのは、『鹿鳴館の系譜』(文藝春秋)と『戦後史の空間』(新潮文庫)2冊のみ。『思想としての東京』が読めるのが嬉しい。

『アメリカの雑誌を読むための辞書』は懐かしい。妻も私も英文科だったのでこれは当時読んだものの、その後処分してしまっていた。

専門とはまるで違うのに、義父の書斎には柴田元幸の本が多い。先般尋ねてみたら、ご夫妻ともに親しい間柄とか。それで納得。『一人の男が飛行機から飛び降りる』は未読。

土日でなんとか「一箱古本市」の目処をつけます。
出品本の紹介もしていかなくては。
店主・とみきち、番頭・風太郎の二人で、いつも通り出店します。

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『新書大賞2010』(中央公論新社) 〔2〕

〔1〕(http://ramble-in-books.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/10-a47d.html)を書いてからかなりの日数が経ってしまったが、『新書大賞2010』における8位以下を見ていきたい。

8位(49点)   ⑧『世界は分けてもわからない』 福岡伸一(講談社現代新書)
9位(37点)   ⑨『通勤電車でよむ詩集』 小池昌代編著(生活人新書)
           ⑩『日本の難点』 宮台真司(幻冬舎新書)
11位(34点)  ⑪『書くー言葉・文字・書』 石川九楊(中公新書)
           ⑫『多読術』 松岡正剛(ちくま新書プリマー新書)
           ⑬『ベーシック・インカム入門』 山森亮(光文社新書)
14位(32点)   ⑭『関係する女 所有する男』 斎藤環(講談社現代新書)
           ⑮『コミュニティを問いなおす』 広井良典(ちくま新書)
16位(31点)  ⑯『学問の春』 山口昌男(平凡社新書)
           ⑰『ニッポンの思想』 佐々木敦(講談社現代新書)
           ⑱『落語論』 堀井憲一郎山森亮(講談社現代新書)
19位(30点)  ⑲『2011年 新聞・テレビ消滅』 佐々木俊尚(文春新書)
20位(28点)  ⑳『闘うレヴィ=ストロース』 渡辺公三(平凡社新書)
           (21)『ヤンキー進化論』 難波功士(光文社新書)

8位⑧『世界は分けてもわからない』
2008年『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)で大賞受賞、2009年『できそこないの男たち』(光文社新書)は2位と、著者の新書は必ず上位に入ってくる。科学者としての透徹した目と、事象の奥行きを感じとる深い眼差しを併せ持っているところがなんと言えない。淀みなく流れる文章が未知なる世界へと誘ってくれる一方で、時折、上質のエッセイの佇まいを感じさせてもくれる。
この新書については機会を改めてもう少し詳しく触れてみたいと思っています。

9位⑨『通勤電車でよむ詩集』
書店ではあまり目立たない生活人新書ということもあって、見落としていました。北原白秋、谷川俊太郎とともにパウル・ツェラン、エミリー・ディキンソンなどの詩が収められているというのだから、魅かれる。読んでみたい一冊。

『日本の難点』
宮台真司には奥平康弘との対談『憲法対論』(平凡社新書)があるが、初の書き下ろし新書とのこと。現在の閉塞した状況下で著者がどのような提言をするかに興味が集まったのだろうか。それにしても、売上げでは8位には驚き。決して読みやすい本ではないのに。
例えば、早期教育に関してシュタイナーをとりあげ、次のように述べています。ちょっと長いけれど引用します。

社会システム理論の立場で言えば、<世界>を世界体験に変換する関数として、パーソナルシステム(自我)や社会システム(社会)があるのだと考えられます。関数ですから、別の関数(別様の変換可能性)を考えることができます。シュタイナーは関数を決まりきったお約束から解放しようとしました。
解放と言いましたが、関数自体から逃れられるわけではありません。<世界体験>の法則の記述性も-<世界>の法則性の記述さえ-<世界体験>の一つでしかありません。なぜなら我々には、<世界>を知ることが論理的にはできないからです。
我々が<世界体験>ではなく、<世界>の法則性を記述すると「見做す」のも、せいぜい「特定の手順に従えば万人が同じ観察を再現できる」という基準がクリアされた(と「見做す」)からに過ぎません。むろんこうした基準もまた、社会システム(社会)という関数すなわち変換装置のひとつなのです。
(中略)
本項の冒頭で僕が「目から鱗」こそがキーワードだと述べたことも、それに関係します。ただし、単に知的な「目から鱗」よりも、それを手段とする感情的・感覚的な「目から鱗」こそが大切だと思います。知的な幅とは違い、感情的・感覚的な幅は、成人後は簡単に変えられないからです。
感情や感覚の幅が広い人間であるほど、他人が置かれている状況や、それが彼や彼女に与える影響を理解できます。それが理解できる人は、他人を幸せにできるし、他人を幸せにすることを通じて自分も幸せになることができます。(中略)
他人を幸せにするということは、経済的な機会や政治的な機会をもたらすことに還元できない何事かです。たとえば、ミメーシス(感染的模倣)の機会がそうです。豊かになるとか集団を操縦するとかは別に、「スゴイ奴」に感染する喜びは、感情や感覚の幅を不可欠とし、またそれらの幅を拡げます。

社会システム理論に精通していない私には、ここでいう「関数」とは何のことなのか、もうひとつピンと来ない。「感情的・感覚的な幅は、成人後は簡単に変えられない」には肯けるところもあります。しかし、感情や感覚の幅が広い人間は、他人の置かれている状況を理解でき、人を幸せにできるには躓いてしまう。人間ってそんな単純なものではないでしょうと言いたくなってしまうのです。
「他人を幸せにすることを通じて自分も幸せになることができます」に至っては驚いてしまいました。

11位の中から⑫『多読術』
著者は何といっても「千夜千冊」の松岡正剛。その読書遍歴と、いかなる読書(方法)論を持っているのか気になって購入。
難しいことは書かれていません。
過去に読んだ本について書こうとする際、内容説明・案内・批評に陥りやすいため、平均的なガイドブックになるか、それを避けんがため過度に思想的になりがち。そこで、
<その本について「今日のこの日」に書いているのだから、初読当時の感想を今日のこの時点からあらためて眺める視線が必要です。この時間と空間をまたぐ視線が、意外に読書力に必要な視線でして、それには、その本を「今日の時点で」感じる必要があるわけです。>と述べている。

二度読むことで新たな発見があり、実は読めていなかったことが判るのは、誰にでもあること。要は再読しようという動機を、いかに見つけられるかではないでしょうか。

・速読そのものがよくないのではなくて、速く読もうと拘ることがよくない。同じ系統の本は読む量が増えてくれば、自然に速度もあがる。
・本はいろいろな読み方をするべきで、平均的な読書を求めてもダメ。「感読」「食読」「筋読」「精読」「耽読」「系読」……etc.
・読書は自分で気づかない「好み」の背景も秘めている。
・本はわかったつもりで読まない方がゼッタイにいい。ぼくもほとんどわからないからこそ、その本を読みたいのです。
・「役に立つ読書」について聞かれるのがつまらない。それって、「役に立つ人生って何か」と聞くようなもの。

千夜千冊を続けてきた著者の姿がくっきりと浮かび上がって来ます。
自分の読書に応用できそうなヒントもたくさん散りばめられていますが、頭の中に精巧な地図を描き、さまざまな観点から多様なものを結びつけていく「編集力」を身につけられるか否かは、また別の問題ですね。

14位⑭『関係する女 所有する男』
斎藤環の本の大半は読んでいるのですが、タイトルで敬遠。このところ文学、カルチャーを中心とした評論が多いが、個人的には『生き延びるためのラカン』をさらに深めた「ラカン論」を読んでみたい。

斎藤環といえば、双風舎HP上での茂木健一郎との往復書簡「脳は心を記述できるのか」が面白い。ラカンの鏡像段階の解釈からヴィトゲンシュタインの言語論に至り、偶有性の問題にからめてルーマンを持ってくるあたり、斎藤の論旨の展開は巧みで、一貫している。(提示した脳の写真の解釈、脳の定義は「???」)。一方、茂木はワーグナーの音楽・『指輪』を引き合いに出し、「この世に絶対的な価値などあるわけがない。永続的に存在するものなどありません。」と述べたかと思うと、アインシュタインの相対性理論、コンピュータ理論、量子力学、ダーウィン『種の起源』、認知神経科学、スピノザ『エチカ』などに言及。そのさまは頭の中に浮かんだイメージを次々と追いかけていくようでもある。ある解釈の可能性を受け容れつつも、結論めいたことは口にせず、何が重要な問題なのかをそのつど提示する。おそらく、茂木健一郎は一瞬たりとも留まっていられない人なのだろう。
相手側の問題提起に触発され、互いが持論を展開していく。着地点はなさそうだ。論争にもならない。それでも、私は十分楽しませてもらっています。

16位⑰『ニッポンの思想』
1980年代、浅田彰、中沢新一、柄谷行人らが注目を浴びることに始まったニュー・アカ(デミズム)ブームが、90年代の福田和也、大塚英志、宮台真司を経て東浩紀へと、どのような変遷を辿ってきたかをまとめた、いわばチャートのようなもの。
同い年である宮台真司は、わかりにくさもある程度見当はつくのですが、東浩紀以降ゼロ年代になってくるとお手上げに近い。共有できる言語が極端に少ないからなのか。私の頭が弱いのか、固いのか。或いは、私自身吉本隆明、鶴見俊輔らの思想に普遍的価値を見出しているからなのか。著者は東浩紀ひとり勝ちと言っていますが、論旨は理解できても、「それが?」と思ってしまいます。

20位⑳『闘うレヴィ=ストロース』
「入門としてオススメ」「本物は難解だけれど新書なら平易に読める」という感想が寄せられていますが、どうでしょうか。
1935年にブラジルへと旅立つまで、とりわけ学生活動家としてのレヴィ=ストロースを描いた部分はこれまで知らなかったことも多く、とても興味深く読めましたが、『親族の基本構造』以降、根幹的な思想に関する著述になると、決して平易と言えず苦労しました。なにせ、遠い昔に『野生の思考』と『悲しき熱帯』くらいしか読んでいないので。どう考えても、まったくの初心者が読み通すのは厳しいと思います。
この新書のすごいところは巻末にあります。参照・引用文献が該当ページまで細かく記載されている(8ページ分)ほか、レヴィ=ストロースの著作・論文リストがフランス語のまま(翻訳のあるものは邦題も記載)22ページにわたって掲載されていることです。これには驚きました。

「30人の目利きが激賞!2009年私のイチオシ」という特集が設けられています。
その中で岡崎武志さんが、南陀楼綾繁『一箱古本市の歩きかた』(光文社新書)を挙げ、次のように評しています。

プロアマ問わず、本の売り買いを通じてコミュニケーションが生まれる。じつは出版社も取次も、新刊書店も古本屋も図書館も、出版不況と本離れの閉塞感によるため息のなかで忘れていた、本と人をめぐる根本精神のようなものを、「一箱古本市」が発掘したのだ。
本は読まれたがっている。その発信力の強さを教える一冊だ。

竹内洋、大澤真幸、鷲尾賢也の3名が、鹿島茂『吉本隆明1968』(平凡社新書)を推薦。私も発売後すぐに読みました。

鹿島茂は『リテレール3 わが読書』(メタローグ・1992年12月発行)に掲載された<貧弱きわまりない、平凡な文学青年的ベスト>の中で、『擬性の終焉』、『異端と正系』、『抒情の論理』、『芸術的抵抗と挫折』は、元気を回復するスタミナドリンクであったと吉本への心酔を吐露していた。さらに、こう書いている。
「私は、こうしたファイティング吉本を知らず『言語美』(『言語にとって美とは何か』)とか『共同幻想論』だけを読んでうんぬんする人の言葉は一切信用していない。私はいまでも強固な吉本教徒であり、自分の書いているものを含め、現在出回っている本はすべて、吉本隆明の著作に比べるとゴミだと思っている」
※現在この文章は、<わが読書「体系的」読書>というタイトルで、わが生涯の愛読書100冊のリストとともに『歴史の風 書物の帆』(小学館文庫)に収められています。

書名には疑問。全体の約4分の1は吉本の著書『高村光太郎』の考察で占められており、1968年における吉本隆明に関してはごくわずかしか述べられていないからです。
しかし、初期吉本の著作の丹念な読解には首肯できるところが多いのみならず、吉本思想の根幹を自分なりに整理するのに役立ちました。吉本の著書を今なお読み継いでいる者ならば、目を通しておいても決して無駄ではないでしょう。
著者が吉本に対して「倫理的信頼感」を抱いているところに共感を覚えます。
この「倫理的信頼感」あったから、オウム問題における発言で吉本が大きなバッシングにあったにも関わらず、私自身吉本から離れなかったと言えるからです。

最後に、2009年に発行された新書から私の10冊を挙げておきます。

■福岡伸一『世界は分けてもわからない』 (講談社現代新書)
■南陀楼綾繁『一箱古本市の歩きかた』(光文社新書)
■佐伯一麦『芥川賞を取らなかった名作たち』(朝日新書)
■竹田青嗣『人間の未来』(ちくま新書)
■徳永恂『現代思想の断層』(岩波新書)
■岡田暁生『音楽の聴き方』(中公新書)
■宇野功芳・中野雄・福島章恭『新版 クラシックCDの名盤 演奏家篇』(文春新書)
■岡田尊司『境界性パーソナリティ障害』(幻冬舎新書)
■清水康博『京都の空間意匠』(光文社新書)
■仲正昌樹『今こそアーレントを読み直す』(講談社現代新書)

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「第5回みちくさ市」エピソード〔2〕

ミスター一箱古本市ナンダロウ(南陀楼綾繁)さんの姿が視界に入って来た。そのオーラ、『一箱古本市の歩きかた』(光文社新書)を出版されて以降ますます強くなっているような。「あっ、ナンダロウさんだ!」と、何だか嬉しくなってしまう。
「ふ~ん、今回はこんな感じね」と、<とみきち屋>の出品本は軽くスルー(笑)。3月13日・14日に開催された「ブックマークイヌヤマ」のイベントガイドマップを頂戴する。

午後遅め、岡崎武志さんの「岡崎武志堂」に伺い、栗本慎一郎『光の都市 闇の都市』(青土社)をいただく。『パンツをはいたサル』(光文社・カッパサイエンス)が爆発的に売れたのはもう30年近く前のこと。今は読者もほとんどいないのだろうな…。昔読んだ栗本慎一郎の本、大半売ってしまったが最近何故かまた読みたくなって、主要なものは少しずつ買い戻している。

恒例の古本おみくじは中吉。話題沸騰『スムース13号 まるごと一冊晶文社特集』の売れ行きはもうひとつと伺う。「古本好きのほとんどの方は既に購入されているのではないですか」「素晴らしい内容でしたね」と感じたことをお伝えする。1575円(税込み)は決して高くなんかないですよ!それだけ充実しています。
岡崎さんの「岡崎武志堂」は、一箱古本市・5月2日「古書ほうろう」に出店されます。

現在(出版に向け)黒岩比佐子さんの本を手がけられているお隣の<くちびるごう>さんに、状況を伺う。出版の際にはイベントも催されるとのこと。いつもにこやかな<くちびるごう>さんだが、その話をする時はいきなり工作舎Iさんのお顔に。頼もしい限り。黒岩さんの新刊、多くの方が待ち望んでいます。

暢気文庫さんからは須賀敦子『トリエステの坂道』(新潮文庫)をいただく。いつかどこかで須賀敦子特集をしたいと思って、少しずつ集めています。雑誌の特集号、河出文庫から出ている全集の一部、単行本など現在まだ11冊。須賀さんの本はどれも1冊は持っていたいので、2冊目を手に入れるべく、注意深く探しているのですが、なかなか状態の良い、新しいものを見つけられません。

<どすこいフェスティバル>のKさんTさんご一行にお越しいただく。一箱古本市は5月2日「コシヅカハム」に出店されます。また大きな話題となりそうで楽しみですね。

お二人はT大生協部にお勤め。10年振りに復刊された黒岩比佐子さんの『音のない記憶』(角川ソフィア文庫)を中心に、黒岩さんの本のフェアを企画されました。そのことを知った時、嬉しくてなりませんでした。「いい本をひとりでも多くの方に届けたい」という思いに、胸が熱くなります。
その様子はこちらで紹介されています→ 
http://blog.livedoor.jp/hisako9618/archives/51783306.html

お仲間の強力な推薦で、Tさんには堀江敏幸『河岸忘日抄』(新潮文庫)を購入いただく。読んで損のない、<とみきち屋>もお薦めの本です。

<四谷書房>さん、<たけうま書房>ご夫妻にもお越しいただきました。<四谷書房>さんには笠原和夫ほか2冊、<たけうま書房>の奥様には佐野洋子の単行本を購入いただく。いつもありがとうございます。
一箱古本市、<四谷書房>さんは4月29日「根津教会」、<たけうま書房>さんは5月2日「アートスペース・ゲント」にそれぞれ出店されます。

開店前、私の不在時、駄々猫舎のご主人・ちゅうたさんがお見えになる。熊野大学に参加されたことがきっかけで作られたという、中上健次に関する貴重な同人誌を頂戴しました。また駄々猫さんからは午後に、1月にブック・ダイバーで開催された「女子とふるぽん」寄港市で買いそびれた、アルヴァレズ『自殺論』を頂戴してしまう。かわいい色紙には手書きのコメントが。とても心のこもったもので、じ~んときました。さらに駄々猫さんには、色川武大の文庫を2冊お買い上げいただくなど、恐縮です。
<駄々猫舎>さんは、4月29日一箱古本市に出店。場所は「千駄木の郷」。今回ちゅうたさんが本格参加ということもあって楽しみです。

<北方人>さんは、毎回いい本を安く出されるので、今回も伺った時にはほとんど本がなくなっていました。後にブログを拝見すると110冊以上売れたご様子。初めて3桁達成し、天地がひっくり返ったが如く大騒ぎしている<とみきち屋>とはえらい違いです(笑)
またいい本頂戴しました。中村光夫『今はむかし』(中公文庫)、田中隆吉『日本軍閥暗闘史』(中公文庫・限定復刊)、武藤康史『旧制中学入試問題集』(ちくま文庫)の3冊。
<古書北方人>さん、一箱古本市は4月29日「千駄木の郷」にご出店。

<嫌記箱>の塩山さんのところにお邪魔する。<junglebooks>のYさんがすでにお話しされていた。大手出版社でさえ口絵1枚○○○○円という現状を伺い、「それはいくらなんでもひどい」と思えてくる。塩山さんの<嫌記箱>は、5月2日「花歩」に一箱古本市出店されます。

<書肆紅屋>さん。プレミア500円本を復活させたとのことで、ふつうでさえ信じられないペースで本が出ていくのに、さらにすごい勢いだったみたいですね。午後早めに一度伺った時にはほとんど本がなくなっていました。開店休業状態になるの早すぎます(笑)
でも遅くに、ちゃっかり2冊いただきました。
お隣で出店されていた<晩鮭亭>さんからは、阿部次郎『三太郎の日記』(角川文庫)、田中光二『オリンポスの黄昏』(集英社文庫)の2冊いただく。前者は、<とみきち屋>強引セットにいずれ使わせていただきますねとお断りして。今ストックしてあるのがやや汚れているので、新品に近い美本感謝です。(後者は)「買うのはこれで5冊目になるかな」と言ったら、紅屋さんと晩鮭亭さんに笑われてしまった。
『オリンポスの果実』の作者・田中英光の息子が唯一父親のことを書いた品切れ本なので、ついつい手が伸びてしまうのです。

紅屋さんにいらしていた<ドンベーブックス>ご夫妻にご挨拶。<ドンベーブックス>さんは、一箱古本市、4月29日「ギャラリーKINGYO」に出店されます。

モンガ堂さんにお会いするも、何だかお急ぎのご様子。「こんにちは」のひと言で終わってしまい、お話できずとっても残念。

Pippoさんの<チンチロリン商店>にて、鮎川信夫・吉本隆明『詩の読解』(思潮社)を購入。手元に1冊残っていた気もしたが、2冊あってもいいかなと思って頂戴した。帰宅後確認したらやはり1冊持っていた。ただ、背表紙が日焼けして変色、本来の茶色がなぜかくすんだ緑色に(笑)。どこに何の本があるか、背表紙から捉える視覚的イメージで覚えておくこともあるので、それが一因となって確信が持てなかったようだ。
Pippoさんはハードスケジュールのため、かなりお疲れのご様子。

何がPippoさんを突き動かしているのだろうか。詩への熱い想い、愛情?いや、そんな簡単な言葉では表現し尽くせぬもの。
星のごとく存在する詩の中からこの人が掬いとって、その詩や詩人について書いている文章を読んでいると、不思議なほど心が鎮まり、詩そのものの「命」に触れている気持ちになるのです。
P-Wave( http://pippo-t.jp/ )の中の「今週の詩と詩人」、「ろうどくシアター」に触れてみてください。拙い私の紹介の言葉などより、ダイレクトに伝わるものがあるはずです。

荻原魚雷さんがお見えになる。魚雷さんにお会いするのは随分久しぶりのような。色川武大の文庫本を購入いただく。
今回思っていた以上に売れた深沢七郎、色川武大の本。この二人について書かれた魚雷さんの文章には唸ってしまいました。 (→こちら)。プロの書かれる文章は(当然とはいえ)違いますね。魚雷さんのなんとも言えない味が出ていて素敵です。

毎回のように当店から購入いただいているNEGIさん、声がつぶれていた。「みちくさ市」前の私と同じような症状。その後快復されているといいのですが。退屈男さんもぎっくり腰とかで、かなり辛そうだった。お大事になさってください。
NEGIさんには、河上徹太郎『都築ケ岡から』(講談社文芸文庫)を購入いただく。

青いコートを羽織り、ブルーの自転車に乗って颯爽と現れたモノンクルさんからは、温かいお茶の差し入れを頂戴する。ありがとうございました。
会場を一回りされた後、「サンシャイン大古本まつり」へ向かわれました。
また<モノンクルブックス>さんの素敵な本が見たいです。いつか出店してくださいね。

<JUNGLEBOOKS>さんには、新兵器登場。植物(鉢植え?)を並べる際に使う、雛壇のようなもの。これはすぐれもの。本が見やすいだけでなく、存在感たっぷり。こういうものを思いつくなんて、さすがですねえ。
<JUNGLEBOOKS>さん、一箱古本市は5月2日「TOKYOBIKE no OFFICE」に出店されます。

昨秋の一箱古本市でお世話になった(助っ人さんの)女性にもお越しいただき、村松友視『幸田文のマッチ箱』(河出書房新社)と田中小実昌の文庫を購入いただきました。
ここにも、古本市を通じての繋がりがあり、嬉しく思います。

■『辻潤著作集<第3> 浮浪漫語』(オリオン出版)
■森銑三『明治東京逸聞史2』(東洋文庫)

この2冊はきっと引き取り手が現れるだろうと思っていました。
「一箱古本市」には何度か出店されていて、私もファンの一人である<つん堂>さんのご主人でした。いつもこだわりの渋い本を並べていらっしゃいます。スクリーンからそのまま出てきたのではないかと思われる、素敵なご夫妻。
<つん堂>さんが出される本を見てきて、本の嗜好に共通点があるとに感じられるだけに、「いい本並べてますね」と言っていただけたのは嬉しかったですね。
<つん堂>さん、一箱古本市には参加する予定だったのに、手続きしようと思った時には既に定員に達していたようで、出店できないと聞きました。残念です。

「花結び」となり「個人宅駐車場」にてご一緒に出店させていただいた<くしゃまんべ>さん、<ほにほろ堂>さん、ありがとうございました。楽しかったです。
<くしゃまんべ>さんは実店舗を構えられるご予定と伺いました。演劇・ダンス・大道芸・サーカスなど、「パフォーミング・アート」と呼ぶのでしょうか、そういった類の本のほか面白いものをたくさん並べていらっしゃいました。海外にもご主人自ら買い付けに行かれるとのこと。細かい気配りをされる方で、一日気持ちよく過ごさせていただきました。

久しぶりに参加した古本市でしたが、多くの方々とお会いでき、お話しでき、楽しい一日でした。
改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。

<とみきち屋>の結果

冊数 118冊
平均単価 335円

みちくさ市は一箱古本市よりも安く価格設定できる本を選んでいます。今回持っていた本(156冊)の平均単価が326円だったので、平均的に出ていったようです。
私ども<とみきち屋>は「第10回 不忍ブックストリート一箱古本市」、4月29日(木・祝)、「COUZT CAFE 藍い月」さん前に出店します。
みちくさ市に比べ、やや高めの価格設定になりますが、納得していただける本を出品します。
出品本につきましては、当ブログで紹介させていただきます。

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