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2010年3月

「第5回 みちくさ市」エピソード〔1〕

それでは、いつものように一般のお客様の話から始めます。

■『田中小実昌作品集(3)いろはにぽえむ』(現代教養文庫)
■深沢七郎『余禄の人生』(文春文庫)

開店と同時にお買い上げいただく。これまで何度もお越しいただいた記憶があったので、とみきち(妻)が声をおかけする。常連の方でお名前を存じ上げない方、「この方はたしか…」というような感じで、はっきりとは覚えていない方もいます。もっと記憶力を高めなければいけませんね。
そんなわけで、まちがっていたらゴメンナサイ。前回の記事にコメント頂戴したjindongさんだったような。

■『東京人 アウトロー列伝』(都市出版)
■武藤康史『文学鶴亀』(国書刊行会)
■瀬戸内晴美『美は乱調にあり』(角川文庫)
■佐野洋子『あれも嫌いこれも好き』(朝日文庫)

当ブログに何度かコメントいただいていた、武藤康史さんの小・中学校の後輩の方。生徒会もご一緒だったとのこと。こちらのことをご存じなのかなという気もしていていたので、お会いできるのを楽しみにしていました。
お会いしてびっくり。高校同期のYさんではありませんか!ドッキリかと思いましたよ(笑)
でも、嬉しかったです。懐かしい同期の名前がポンポン出てきたり、武藤さんの面白いお話を伺ったり。
さらに驚いたのは、Yさんの職場に黒岩比佐子さんと同期の方が二人もいらっしゃること。
『東京人 アウトロー列伝』に載っている、黒岩さんが書かれた「武林無想庵」を見せたいとの思い、嬉しかったです。Yさんには、『黒船前夜』(渡辺京二・洋泉社)について書かれた黒岩さんの書評の切り抜き(読売新聞)をいただく。よかったら、また遊びに来てください。

■芥川龍之介『大川の水 追憶 本所両国』(講談社文芸文庫)

いつも早い時間にお越しいただくdozoさん。とみきち共々ブログを読ませていただいています。
購入される本、足を運ばれる催しなどを拝見すると、深い教養と広範な知識、洗練されたご趣味などを感じ、<とみきち屋>の雑然さが恥ずかしくなります(汗)。

■野口冨士男『私の中の東京』(岩波現代文庫)

昨春の「一箱古本市」で、足立巻一『虹滅記』をご購入いただいた時からのお客様。ご事情があってしばらく古本市などには足を運べなかったとのこと。お顔を拝見できて嬉しかったです。またのお越しをお待ちしております。

■堀辰雄『雉子日記』(講談社文芸文庫)
■中山信如『古本屋おやじ』(ちくま文庫)

<とみきち屋>として初めて古本市に参加した時以来、毎回お越しいただいているYさん。嬉しいのは、必ず二度来ていただけるので、その日の他のお店の様子や感想などを伺えること。
今回、いつもに比べるとYさんにピンと来る本と出逢えなかったようで。ほんとうに欲しいと思える本を厳選して購入される方です。よって、今回のご購入はおつきあいという感もありました。ありがとうございます。

■開高健『名著ゼミナール 今夜も眠れない』(角川書店)
■安岡章太郎『死との対面』(光文社)

プレ開催に出てから、みちくさ市では出店したすべての機会に本を購入いただいている高校生のKさん(お名前を存じ上げないので勝手にKさんと呼ばせていただいています)。<とみきち屋>の大切なお客様のお一人です。
初めて購入いただいたのが野間宏『文章読本』(旺文社文庫)、中野重治『歌のわかれ』(新潮文庫)だったので、その時の驚きはいまなお忘れられません。
みちくさ市では、この方に本を買っていただけるかどうかを楽しみしている店主さんも多いと聞いています。
今回もお話はできず残念。本をバッグに入れる際、傷まないようにと丁寧に入れている様子を拝見し、ほんとうに本が好きで、大事にされているんだなあと感じました。

■ブロッホ『ルネサンスの哲学』(白水社)
■ドゥルーズ『ニーチェと哲学』(河出文庫)
■リーチ『レヴィ=ストロース』(ちくま学芸文庫)
■バタイユ『宗教の理論』(ちくま学芸文庫) ほか6冊

古本市後の当ブログ「エピソード集」ではお馴染みのHさん。とにかくすごい方です。店主として参加されたことのある方ならご存じではないでしょうか。
開店後間もなくお見えになるも、すでに袋はパンパン。今回もまた荷物をお預かりし、新たな袋をお渡しする。上記6冊を選ばれるのに要した時間1分。いつものようににこやかに古本めぐりに旅立たれていかれました。
午後2時過ぎにご帰還。
「なんか預かり料をお支払いしなくてはねえ」
「いえいえとんでもございません」
と言いながら、<とみきち屋>の押し売りぐせが顔をのぞかせる。
「それでは、この横光利一関連の本などいかがでしょうか。Hさんのほかに引き取っていただけそうにないんですよ。○○円にしますのでよろしかったら」
と冗談交じりに申し上げると、
「いいよ」とあっさり快諾いただく。
あらら、ほんとに押し売りだ(笑)
と思いきや、また箱をのぞかれて、何冊か抜いていかれる。
山口昌男『天皇制の文化人類学』、鎌田東二『身体の宇宙誌』ほか3冊。
結局合計10冊お買い上げいただいたことになる。
いつもありがとうございます。
「次回は一箱古本市、4月29日に出店します。お待ちしておりますね」としっかり宣伝。
大御所でいらっしゃることはひしと感じているのですが、素人ゆえのずうずうしさで、いつもこんな感じで楽しませていただいています。

■深沢七郎『怠惰の美学』(日芸出版)
■辻潤『絶望の書 ですぺら』(講談社文芸文庫)
■葛西善蔵『椎の若葉・湖畔日記』(旺文社文庫)
■竹中労『琉球共和国』(ちくま文庫)
■殿山泰司『三文役者の待ち時間』(ちくま文庫)
■田中小実昌『乙女島の乙女』(集英社文庫)
■レム・コールハウス『錯乱のニューヨーク』(ちくま学芸文庫)
■ガルシア・マルケス『青い目の犬』(福武文庫) ほか14冊

いまだに信じられないというのが正直な気持ちです。開店後間もなく来店され、1冊手にとられたかと思うと、箱のあちらこちらから積んでいかれるのです。しかも、私が本を用意する際に「これはいけるんじゃないかな」と選んだものを次から次へと。本に関して簡単なコメントをさせていただく私の声も弾んでいました。当然ですよね。
私どもが出店しなかった昨年11月のみちくさ市に初めて来られ、今回が二度目とのこと。レコードに関わるお仕事をされているSさんは、ゆうに3000枚以上のレコードを持っていらっしゃる。これだけでもすごいなと思うのですが、「もうレコードは…って感じで、昨年からは本の方に興味が移ったんですよ」と。

開店後一時間も経たないうちに、Sさん含め50冊近く引き取っていただいたので、早くも満足という気持ちになっていました。
ところが、Sさん午後2時頃再びご来店。午後に入ってからもいい感じで売れていたので「今日はひょっとしたら夢の3桁いけるかも」と思い、いつもより早めにスリップの値段を書き換え、1冊50円から100円の値引きを始めていました。これがよかったのか、あれよあれよと、またもや本を抱えるように手にされるSさん。こうなると嬉しいを通り越し、「よろしいのでしょうか…」と申し訳ないといった思いが頭をもたげてくるから不思議です。まだ値を書き換えていなかった本も、気持ちサービスさせていただき、午前に続き15冊購入していただきました。以下がその本です。

■戸板康二『折口信夫座談』(中公文庫)
■三田村鳶魚『時代小説評判記』(中公文庫)
■吉田秀和『音楽の光と翳』(中公文庫)
■薄田泣菫『茶話』(岩波文庫)
■小川国夫『悲しみの港』(朝日文庫)
■大塚英志『江藤淳と少女フェミニズム的戦後』(ちくま学芸文庫)
■バルザック『ジャーナリズム性悪説』(ちくま文庫)
■『スティーブンスン怪奇短篇集』(福武文庫) ほか15冊

お一人で29冊も購入いただくなど、<とみきち屋>にとっては、どう考えてもこれが最初で最後でしょう。Sさんは仕事の関係で土日は休みをとりにくいとおっしゃっていました。みちくさ市当日、祝日とはいえ月曜日だったことが<とみきち屋>に幸運をもたらしてくれました。
またいつかお越しいただけたら嬉しいです。

プレ開催の際、「私吉本(隆明)さんの大ファンなんです!」と吉本隆明の本を購入していただいた女性がいらっしゃったのですが、それ以来の、強く印象に残る女性にお会いできました。
見目麗しき若い方が1冊の文庫本を手に取られる。

<えっ、それ買うんですか?>
<ええ>
<だってそれ…>
<何か?>
<ほんとにいいんですか?>
<いいんですよ!>

こんな感じで声にならない会話を交わさせていただきました。妄想とも言えます(笑)
終始さわやかな笑顔の女性。
「いやあ、嬉しいです。まさか女性の方にお買い上げいただけるなんて思ってもいなかったので」と御礼を述べる。山田稔『スカトロジア―糞尿譚』(講談社文庫)。

相変わらず女性のお客様の少ない<とみきち屋>。今回も50人ほどの方にご購入いただきましたが、女性は10人。そのうち5人は古本市で懇意にさせていただいている知り合いの方なので実質5人。つまり1割しかいません。どう足掻いてもこの壁は乗り越えられないみたいです(笑)

■コリン・ウィルソン『アウトサイダー』(集英社文庫)
■コリン・ウィルソン『性のアウトサイダー』(中公文庫)

『アウトサイダー』は品切れになって2年は経っているのではないでしょうか。古本市に来られる方にはさして珍しくもない本ですが、これまで4回ほど出品しています。売れたのは初めて参加した一昨年の「秋も一箱古本市」の時で、それ以来さっぱり。
「ずっと探していたんです」という若い男性の方に、『性のアウトサイダー』と併せて購入いただきました。今回特集の中に「アウトサイダー」を入れたのも、実はこの本を読んでもらいたいという思いがあったからです。できれば、若い方に。それだけに喜びもひとしおです。
まだ在庫は2冊あるので、これからも懲りずに出品します(笑)

■海野弘『遊びつづけるピーターパン』(駸々堂)
■平松剛『光の教会 安藤忠雄の現場』(建築資料研究社)
■色川武大『狂人日記』(福武文庫)

若いカップルのお二人。お二人が楽しそうに話ながら本を手にされる様子はとても微笑ましく、和ませていただきました。女性が海野弘と平松剛。男性が色川武大。興味の対象も違うようで、それがまたいいなと思いました。

今回の特集「アウトロー、アウトサイダー、はぐれ者」は思いのほか当たったようで、驚いています。メインにした色川武大、田中小実昌、深沢七郎などは、この一年半古本市を見てきて、こんなお手頃価格のいい本なのにどうして…?という感じで残っているのを何回か目にしていたからです。
まとめて出したのがよかったのでしょうか。
上記3人だけで28冊出品しましたが、26冊お持ち帰りいただけました。田中小実昌は翻訳本、ハドリー・チェイス『殺人狂想曲』も。まだまだ、欲しい方がいらっしゃるのだと実感でき、嬉しかったですね。
辻潤、大杉栄、今東光、殿山泰司、コリン・ウィルソンほか加えた特集全体では54冊揃え、42冊が旅立っていきました。沢木耕太郎『テロルの決算』、山本夏彦『武林無想庵』、内田百閒『冥途・旅順入場式』などは当初の予定通りしっかり持ち帰りました(笑)。

次回〔2〕では、店主の方、知り合いの方などを中心に。

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「第5回 みちくさ市」を終えて

穏やかな天気に恵まれ、無事「第5回 みちくさ市」を終えることができました。
お世話になった<わめぞ>の方々、商店街の皆様、そして足をお運びいただいた多くの方々に御礼申し上げます。
好きな本を通じて、心から「楽しい」と思える時を過ごせ、ほんとうに恵まれていると思っています。

約半年ぶりの古本市参加。一日限りの素人による「古本屋さんごっこ」ではありますが、やはりこの魅力は捨て難いものです。
この本はどんな方の手に渡るだろうか。お馴染みのあの方にはこの本なんかいいかもしれない。どれくらいの値段にすればいいだろうか。そういったことで頭を悩ませた本を、手にとっていただくだけでも、言葉にできないものを共有できたように感じられるのです。
その上、お買い上げいただき、例えひと言でも言葉を交わすことができる喜びは、何度出店しても変わることがありません。

本と関わっている時だけは、いい意味で別人のようだと妻にもよく言われます。
古本市のことばかり考えてやたらに本を貯め込むことは、御法度ではありますが(笑)

プレ開催含め5度目の「みちくさ市」参加になりましたが、初めて売上げ冊数が3ケタを超えました。200円~300円という価格の本をいつにもまして多めに揃えたこと。毎回転ける「特集」が、たまたまツボにはまった。そして、初めてのお客様でしたが、2回お越しいただき、お一人で合計20冊以上購入して頂くという幸運もありました。
一度でいいから、いつか実現させてみたいと思っていた数字を達成できたことは、望外の喜びです。
<とみきち屋>にてお買い求めいただいたみなさまに、あらためて御礼申し上げます。

もちろん、こんなことが続くわけがありません。
次回「みちくさ市」に参加する際には、またぞろ転ける「特集」を企画する可能性大ですから(笑)。さすがに、ひとつのテーマだけで全品揃える度胸はありません。でも、(ほとんど)転けようが(たまに)受けようが、好きなことをこれからもやっていきたいと思います。

当日の詳しいエピソードに関しては、いつものごとく、書き終えるまで1週間はかかると思います。
ほとんどの方が忘れてしまった頃に完結予定です(笑)

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「第5回みちくさ市」出品本のご紹介

風邪の菌に花粉症が合わさってしまったのか、月曜日の朝から声が出なくなり今週は往生しました。医者には、声帯の炎症がひどい、肺から来ていると言われ。
話すことが重要な夜の仕事はキャンセル。薬のおかげでようやく昨日あたりからふつうに生活できるようになり、みちくさ市には間に合ったようです。

遅くなりましたが、3月22日(月・祝)「第5回 鬼子母神通り みちくさ市」(詳細は→こちら)出品本の一部をご紹介します。私ども<とみきち屋>は「花結び」となり「個人宅駐車場」に出店します。 <くしゃまんべ>さん、<ほにほろ堂>さんとご一緒させていただきます。

特集 「アウトロー、アウトサイダー、はぐれ者」

色川武大、田中小実昌、深沢七郎をメインに、雑誌「東京人 アウトロー列伝」(2008年10月号)でとりあげられている、大杉栄、辻潤、内田百閒、竹中労、里見甫、阿部定、山口二矢などを。さらに、<とみきち屋>番頭の好みで、今東光、コリン・ウィルソン(の著書)ほかを加えた特集です。
ちなみに、「東京人 アウトロー列伝」の中の武林無想庵は、黒岩比佐子さんが書かれています。
もちろん、この雑誌そのものも(1冊のみですが)出品します。

山口二矢は自著がないので、沢木耕太郎『テロルの決算』。武林無想庵は高額な『むさうあん物語』は持っていないため、山本夏彦『無想庵物語』で代用といったように、どこにでもある本も混じっています。ここらへんは売れず、まちがいなく「特集をつくるために並べる」だけで終わります(笑)
こんな暢気なことを言っていたら、「並べて見せるだけなら、数を減らすように!」と、店主・とみきちからお達しがありました(汗)

もちろん特集以外にも、いろいろ取り揃えます。200円~300円の本も用意。また、当日は「手創り市」も開催されるので、<とみきち屋>らしからぬ(笑)やわらかめの本も少々持っていこうかなと思っています。
一部ですが、出品本の写真を載せました。ご覧ください。
みなさまのお越しを、心よりお待ちしております。

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「第10回 不忍ブックストリート 一箱古本市」助っ人さん顔合わせ会へ

昨日、「第10回 不忍ブックストリート 一箱古本市」の助っ人さん顔合わせ会に参加。50名以上が手を挙げ、当日は30名ほどが集まった。

「一箱古本市」の創始者であり、全国に広めたナンダロウ(南陀楼綾繁)さん『一箱古本市の歩きた』(光文社新書)を出版したこと。新聞、テレビ(BS)、雑誌など、取り上げられる機会が大幅に増えたこと。足を運んだ人たちによるブログ、ツイッターなどを含めた口コミでの拡がり。さまざまな理由は考えられるが、谷中・根津・千駄木(ヤネセン)という地域と一体になって、多くの人たちによって大切に育てられてきたことが、これだけの人たちを呼び寄せたのだと思う。(実際はもっともっと人手がほしいことを、説明を聞いて感じたが)

ナンダロウさんは、以前からボランティアではなく「助っ人」さんと呼んでいる。無報酬ではあるが、「お金ではないものを持ち帰ってもらいたい」という思いが根底にあるからです。同時に、主体的に関わり、楽しんでほしいという願いも、そこにはこめられています。
また、運営する側である自分たちは、「助っ人さんから試されてもいるのだ」という気持ちを抱き続け、心を砕いているところが、ナンダロウさんの魅力に思えてなりません。

しのばずくん便で、今後、準備作業の日程なども告知されると思いますので、まだ正式に「助っ人」として名乗りをあげていらっしゃらなくても、手を貸していただければ、きっと助かると思います。

客として足を運んでみて、楽しそうなので手伝ってみたくなった。(中にはご自身が今後店主として参加したいという希望をお持ちの方も)
店主として参加して、運営の裏側も知りたくなった。自分にも何かできないか……。言葉はよくないかもしれませんが、「恩返し」的な気持ちが湧いても不思議ではありませんよね。
この地域に引っ越して来てイベントの存在を知り、もっといろいろ知りたくて参加する方もいたし、不忍ブックストリートMAPをたまたま手にして興味が湧き、「助っ人」に興味を持たれた方もいた。

そして、当日会場をほのぼのとさせてくれたのが、地元中学校の職業訓練をきっかけに、というものでした。
息子さんが職業訓練の一環で「古書ほうろう」さんで働く姿を見て、ご自身が実際に体験してみたくなったというお母様がいました。お隣にはしっかり、息子さんも。あの「羽鳥書店まつり」も体験したとのこと。さらに、お母様の知り合いの方も「面白そうなので」と来ていました。
これは、すごいことだなあと思うことしきり。本を介して人と人とが、人と街とがつながっていく素晴らしさを実感しました。

飲み会には初めて「助っ人」に加わった方々も含め、大勢の方が参加。昨年の顔合わせでは2卓だったらしいが、今回は4卓すべてぎっしり埋まる盛況ぶり。ナンダロウさんの顔も、心なしゆるんでいたように感じられたし、古書ほうろうの宮地さんも嬉しそうだった。

やまがら文庫さんはじめ実行委員の方々、青秋部のNさん、カリプソ文庫さん、たけうま書房さんご夫妻、ドンベーブックスのSさん、junglebooksさんご夫妻、私の知っている方々も同席。途中から仕事帰りのNEGIさんも加わって、楽しく過ごす。

一旦解散したものの、皆さん去り難く、急遽河岸を換えての2次会へ。そこへも20人ほど。本のことのみならず話題はさまざま。話は尽きない。
初参加の方々に、気を遣って話しかけている宮地さんのやさしい様子がとっても印象的でした。

帰り、地下鉄千駄木駅へ向かう途中、「古書ほうろう」さんが道の反対側から見えました。
山崎さんが一人で作業をされていた。
仕事を含めた生活、日常の流れは途絶えることがない。
そんな中、それぞれが思いを抱いてこのイベントに関わっていく。
そういうところがいいなぁと、ふと思ったりしました。

4月29日、5月2日一箱当日だけでなく、「一箱古本市week2010」(4月24日~5月9日)における各種イベント、そしてそこへ向けての準備など、
一箱古本市は、これからが本番です。

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『新書大賞2010』(中央公論新社) 〔1〕

昨年も当ブログで取り上げた新書大賞、今年もまた感想などを書いてみたい。
(2009年の記事は→こちら

『新書大賞2010』(中央公論新社)で選ばれた2009年発行、新書ベスト20(実質21冊)は以下のとおり。

1位(169点)  ①『日本辺境論』 内田樹(新潮新書)
2位(105点)  ②『差別と日本人』 野中広務・辛淑玉(角川oneテーマ21)
3位(90点)  ③『音楽の聴き方』 岡田暁生(中公新書)
4位(70点)  ④『戦後世界経済史』 猪木武徳(中公新書)
5位(68点)    ⑤『ノモンハン戦争』 田中克彦(岩波新書)
6位(50点)    ⑥『しがみつかない生き方』 香山リカ(幻冬舎新書)
          ⑦『ぼくらの頭脳の鍛え方』 立花隆・佐藤優(文春新書)
8位(49点)  ⑧『世界は分けてもわからない』 福岡伸一(講談社現代新書)
9位(37点)   ⑨『通勤電車でよむ詩集』 小池昌代編著(生活人新書)
          ⑩『日本の難点』 宮台真司(幻冬舎新書)
11位(34点)   ⑪『書くー言葉・文字・書』 石川九楊(中公新書)
          ⑫『多読術』 松岡正剛(ちくまプリマー新書)
         ⑬『ベーシック・インカム入門』 山森亮(光文社新書)
14位(32点)  ⑭『関係する女 所有する男』 斎藤環(講談社現代新書)
          ⑮『コミュニティを問いなおす』 広井良典(ちくま新書)
16位(31点)  ⑯『学問の春』 山口昌男(平凡社新書)
           ⑰『ニッポンの思想』 佐々木敦(講談社現代新書)
          ⑱『落語論』 堀井憲一郎(講談社現代新書)
19位(30点)  ⑲『2011年 新聞・テレビ消滅』 佐々木俊尚(文春新書)
20位(28点)  ⑳『闘うレヴィ=ストロース』 渡辺公三(平凡社新書)
          (21)『ヤンキー進化論』 難波功士(光文社新書)

新書に造詣の深い書店員35人、書評家5人、各社新書編集部26人、新聞記者6人の総勢72人が、おすすめを5冊選び、投票した結果。1位10点、2位9点、3位8点、4位7点、5位6点で集計。(編集部は基本的に編集長、自社作品への投票はなし)

上記ベスト20の中で、売上げがベスト20に入っているのは⑥1位、②2位、⑩8位、①12位、⑧19位である。ちなみに、ベスト20に選ばれなかったが、売り上げ3位は『断る力』(勝間和代)、4位『日本を貶めた10人の売国政治家』(小林よしのり)、5位『子どもは「話し方」で9割変わる』(福田健)。
ちなみに、私が読んだのは①②③⑦⑧⑩⑫⑰⑳の9冊。

それにしても①『日本辺境論』は昨年11月の駆け込み発行を考えるとぶっちぎりに近い。一人5冊選べるのだから、入れたくなるのも当然か。

主題は、「めまぐるしく変化するものの、変化の仕方が変化しない」日本文化。内田はこれを丸山真男から採っている。「世界のどんな国民よりもふらふらきょろきょろして、最新流行の世界標準に雪崩をうって飛びついて、弊履を棄つるがごとく伝統や古人の知恵を捨て、いっときも同一的であろうとしないほとんど病的な落ち着きのなさのうちにわたしたちは日本人としてのナショナルアイデェンティティを見出した」。しかし、こんな国(日本)が生き延びているのだから、何か固有の召命があると云っている。
ここから、戦争、憲法、学びにおける師弟関係、日本語の特殊性ほか、過去の著名な書を巧みに引用しつつ、丸山真男、司馬遼太郎、新渡戸稲造、親鸞、澤庵禅師、白川静、カミュ、カント、ヘーゲル、ハイデガーなどを登場させて、話を展開していく。目の付け所のユニークさ、絶妙な語り口は内田ワールド全開。深い思索の跡は感じられないものの、さすがと言うしかないでしょう。

『差別と日本人』 も入るべくして入ったと誰もが納得するのでは。差別の問題を、これだけ不特定多数の人間に知らしめた本、現代では思いあたらない。政治家・野中広務の知名度、これまでの数々の言動が衆目を集めさせたのでしょう。加えて、在日である(対談相手)辛淑玉も、彼女ならではの切り口で、野中から、これまでにはない言葉を引きずり出している。敢えて引きずり出すと言ったのは、野中の苦悩が垣間見られるから。
辛淑玉による解説文は、差別問題をあまり知らない読者の一助にはなっているものの、解説というより解釈に近いかな。欲を言えば、もっと野中の話が聞きたかった。

『音楽の聴き方』の著者岡田暁生は、同じ中公新書から『オペラの運命』(サントリー学芸賞受賞)、『西洋音楽史』を出していて、いずれも質の高い新書。

「聴き方」とは「聴く型」のこと、すなわち、各人自由に音楽を聴いているように思えても、そこには「パターンとして聴く」という暗黙の約束事があって、音楽の構造面のみならず、「感動」という情動的反応においても、さまざまな型を刷り込まれていると筆者は云う。
厳密には同じとは言えないが、言語における「コード」、ソシュールのいう「ラング」を想起させる。
ここで終わってしまったら、素っ気ない話。筆者はそこから音楽を聴くことの本質論を展開している。

アドルノの論文に考察を加え、指揮者フルトヴェングラーやトスカニーニの演奏に言及。シューベルトの「ピアノソナタ第17番 ニ長調(D850)」をとりあげ、吉田秀和と村上春樹の解釈を対比させ、「音楽を語ること」の意義を説く。また、ポリーニ(ピアニスト)演奏によるショパンの「練習曲集」に触れながら、歴史文脈なしに音楽を聴くことは出来ないが、音楽を聴いたり、語ることは、音楽を歴史の中でデコードする営みと云っている。
これ以外にも、該博な知識をもとに語っていく様は十分に刺激的ではあるものの、クラシック音楽初心者にはちょっときついのでは。
内なる声に耳を澄ませ、音楽をひとつの啓示と受け取ることに全く異論はない。ただ、それを訴える際、やや「知」に傾いている感が拭えないのは残念。(興趣に富む音楽論であることは確か)

『戦後世界経済史』。日本経済新聞によるエコノミストが選ぶ「経済図書ベスト10」で第一位に、週間ダイヤモンド「ベスト経済書」で第二位に選ばれている。
<精読すべき書。筆者の議論は「知性でもって」欲望を制御できる方途について思索をめぐらせている><経済に疎い読み手にも気負うことなく読み進められる>といった感想が寄せられている。

『ノモンハン戦争』は著者が言語学者だったために、パスしていた。モンゴル人の視点から描き、新しい光を当てたと解説には書いてある。いずれ読んでみよう。

『しがみつかない生き方』。<勝間和代>の対極にある「ふつうの幸せ」を説いた論争の書と表現されていて、勝間和代との対論本も刊行されたと解説にあるが、いつまでこんなかたちで本をつくっていくのでしょうかね(編集者も含めて)。両著者の本は1冊ずつ読んだが、普遍的な視座を持っているようには思えず、個人的には興味がないというのが正直なところ。(現代社会が抱える問題に関心がないわけではありません)

『ぼくらの頭脳の鍛え方』 。二人それぞれ200冊を選んでいるが、唸らせてくれるような選書はそれほど多くはなかった。対談が刺激的との感想が紹介されていますが、そうでしょうか。予定調和的で、もの足りなく私は感じましたが。

〔立花隆〕僕はカントの『純粋理性批判』の議論は、ただの机上の空論と思っていますが、カントの『永遠平和のために』は評価しています。薄い本ですが、世界平和構築は、どうしても必要なことですから。そのとき頼りになる最初の原点に、カントのこの本がある。日本の憲法九条もその原点を辿ると、カントにいくわけですよね。

〔佐藤優〕ええ、世界の国々がそれぞれのエゴを捨てて、最終的に世界平和を建設する。そんな大きな夢を持ちつつ、現実の政治で、二律背反に耐えて生き抜くことが大事です。

う~ん、何を言いたいのでしょうか。最近の立花隆はこんなものでしょうという感じで、さして不思議ではないものの、佐藤優、他での言説に比すると緩すぎませんかね。
ディミトロフ『反ファシズム統一戦線 新訳』(国民文庫)を挙げる一方で、勝間和代『断る力』、養老孟『バカの壁』、藤原正彦『国家の品格』、田原総一郎『日本の戦争』なども挙げている。200冊に入れるような本でしょうか。コメントにも無理が感じられる。

第9位以下は〔2〕で。

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雨の外市

7日(日)、午前6時に布団にもぐり込み、9時にいったん起きる。仕事へ出かける妻を車で駅まで送る。帰宅後1時間半ほど寝て、所用をすませ、古書往来座へ。
しとしとと降りやまぬ雨は冷たく、冬が戻って来たかのようだった。

3周年を迎えた<わめぞ>の「第19回 古書往来座 外市」。二日続きの雨の影響もあって売上げはいつもの半分とのこと。天気に恵まれていれば大盛況だったはず。残念でならない。

立石書店・岡島さん、往来座・瀬戸さん他スタッフの方々、薄田さん、NEGIさん、退屈男さん、u-senさんにご挨拶しながら、1時間半近くじっくり、往来座の本も含め見て回る。
外は雨の影響を受けないようギリギリの数だけ棚がしつらえてあった。20分も見ていると手がかじかんでくる。
いつもなら多くの熱い視線をいっせいに浴びる本たちも、少し寂しげだ。とはいえ、並べられている本はいいものばかりで、光を放っていた。
店内はいくつかのエリアに分け、出品者の箱が見事に置かれている。この作業もたいへんだったはず。<わめぞ>の力を再認識。

会計をすませ、雨の中傘も差さずに立っているわめぞのボスこと古書現世・向井さんと少しお話。
まずは、ずっと探していた『中野重治評論集』(平凡社ライブラリー)を相場の半額くらいの値段でいただいた御礼。あまり見かけないこともよくご存じ。前日追加されたらしい。
以前「月の湯古本まつり」で、カバー付の2冊目が欲しくて欲しくてしかたなかった五味康祐『五味オーディオ教室』(ごま書房)を、信じられない値段でいただいたのも古書現世さんだったことを思い出す。

向井さんの話によると、二日続きの雨は初めてらしい。「今までなかったことの方が不思議なくらい」と、今回は前もって覚悟していた様子。
「こんな天候なのに、いつもの半分の売上げを達成できたのは、皆さんの下支えがあってのこと」と、笑顔で感謝の気持ちを表す向井さん。人柄が滲み出ていた。
羊三さんを紹介していただく。
そこへ、グラマラスな女性が突然現れる。
胸にボールを2個入れた武藤さん。何故?
「ボールが入っているわりには………」と私。セクハラだったかな(汗)。
そこは器の大きい武藤さん。ひと言「これは○○!」
すみません、とてもでないが書けません(笑)
「せっかく古本の深遠な世界に浸ってきたのに、最後にこれですか(笑)」と、私。
武藤さんの眼鏡フレームが壊れたらしく、目玉の絵が描かれているテープでくっつけてあった。瀬戸さん作成。それを自慢げに見せてくれる武藤さん、いいなあ。寒さも吹き飛んだ。

〔購入本の一部〕

■中野重治『中野重治評論集』(平凡社ライブラリー) 古書現世さん
■堀江敏幸『アイロンと朝の詩人 回送電車Ⅲ』(中央公論新社) 藤井書店さん
■村山槐多『槐多の歌へる 村山槐多詩文集』(講談社文芸文庫)
近代デカダンスの一典型と称されながら、結核のため22歳の若さで亡くなった画家にして詩人。すでに1冊持っているが、もう1冊欲しいと思っていた。誰の出品かなと思ったら、Pippoさんでした。今回は残念ながら会えず。
■飛鳥井雅道『幸徳秋水』(中公新書)
う~ん、やはり…と何故か納得。u-senさんの有古堂。
■長田弘『箱舟時代』(角川文庫)
退屈男さんの箱から。今回も不思議な本がいろいろありました。泉鏡花の渋い品切れ本と戸塚宏の文庫がいっしょに入っているのだから、謎です。

往来座を後にして、ジュンク堂池袋店へ。どんな本が出ているのやらと小一時間ほどぶらぶら
チャールズ・ラムの『エリア随筆』(岩波文庫)が復刊されていた。旧かなで読みづらいかもしれないけれど、いい本ですよ。

■むのたけじ『たいまつ十六年』(岩波現代文庫)
黒岩比佐子さんが聞き手になっている『戦争絶滅へ、人間復活へ』(岩波新書)がとてもよかったので、迷わず購入。

■石橋正孝『大西巨人 闘争する秘密』(左右社)
こんな本が出ていたなんて知らなかった。新刊コーナーに平積み。(ふつうの書店では考えられない?)

以上2冊購入。

高田馬場で下車、夕食。その後ブックオフ2店舗覗き、1冊のみ購入。
■黒岩比佐子『食育のススメ』(文春新書)を見つける。新刊で購入し持っているので2冊目。
黒岩さんの本は、古書店ではほとんど見かけない。買って読んだ人は、きっと手放なさないんだろうな。
ほんとうは、版元品切れになってしまった、サントリー学芸賞受賞『「食道楽」の人 村井弦斎』が欲しいのだけれど…。

睡眠不足で歩き回ったので、どっと疲れが出る。珈琲飲んでひと休み。
先日ブックオフで購入し昨夜から読み始めた、福岡伸一『世界は分けてもわからない』(講談社現代新書)を読了。帰りは『たいまつ十六年』を車内本にする。

午後10過ぎに帰宅した途端、妻から「既に電車に乗っている」とのメール。事前に連絡もらっていたみたいだが、携帯を忘れて外出してしまっていたため気付かず。着替える間もなく駅まで車で迎えに行く。日付が8日に変わる午前0時。「一箱古本市」の申し込み。無事出店できたかどうかは、メールでの返事待ち。
長い一日だった。

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「第5回 鬼子母神通り みちくさ市」出店します

「第5回 鬼子母神通り みちくさ市」参加が正式に決まりました。<とみきち屋>としては、昨秋の一箱古本市以来、5ヶ月ぶりの古本市出店となります。

本の詰まった段ボール箱、家中山積み状態が解消されたわけではないのですが、地道な努力が認められ、妻・とみきちの許可が出ました(笑)。
<とみきち屋>は、とみきちが店主ゆえ、このハードルはまだまだなくなりそうにありません。

出店準備は一人でやります。いつもはスリップを挟む作業、POP書きを手伝ってもらっているのですが、3月は多忙を極め、みちくさ市翌日から出張らしく、それも望めません。
今回、いつにも増して、ひどい店構えとなりそうです(笑)

もうひとつ問題が。ぶっ続けで出ていたためか、5ヶ月のブランクは大きく、頭の中はぶよぶよ。
間際まで選定と値つけに迷うという類のものではなく、さてどこから手をつければいいのやらという感じ。
そんな中特集だけは漠然とではありますが決めました。
「アウトロー、アウトサイダー、はぐれ者」。 う~ん、ちょっとダサイか(笑)。

以前から、色川武大(阿佐田哲也)、深沢七郎、田中小実昌を中心に何かできないかなと思っていました。
しかし、それでは所有本が少ない。
で、ヒントになったのが『東京人 アウトロー列伝』(2008年10月号No.259)。
表紙が色川武大!そしてそして、取りあげられている面々がユニーク。
よし、ここに出ている人物に関する本を加え、さらにアウトサイダー、はぐれ者など、私が勝手に膨らませてしまえば、ちっとは恰好がつくだろう。
まあ、こんな成り行きで決まりました。特集がらみで50冊は用意したいと思っています。
詳細はまた改めてお伝えしますが、人物によっては自著そのものが存在しなかったり、あってもとても高価なため、持っていなかったりで、月並みなものも入ります。
言ってみれば、お祭り気分です。こける可能性大です(笑)。

とここまで書いて、『東京人 アウトロー列伝』を持っていない方には「何を言ってるんだ」とお叱りを受けそうなので、載っている人物をさらっと記しておきます。

大杉栄、色川武大、武林無想庵、山口二矢、安東仁兵衛、高田渡、里見甫、内田百閒、深沢七郎、辻潤、竹中労、後藤新平、阿部定ほかです。

もちろん、<とみきち屋>ですので、特集以外には、文学(国内外)、評論、哲学、随筆、本の本、クラシック音楽本など絶版、品切れ本をも混ぜながら、ブックオフあたりだと頻繁には出てこない本をお手頃価格で、と思っております。

具体的なご案内は、いつものごとくギリギリになるかもしれません。

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もうすぐ古本市の季節到来

三寒四温の気配漂い、本格的な春の訪れはまだ先のようだが、古本市の季節はもうすぐ始まる。

まずは今週末3月6日(土)・7日(日)、<わめぞ>による「第19回 古書往来座 外市」。前回は所用で行けなかったので、今回は何とかしたい。とにかくいい本がたくさん揃っている。値段もお手頃なので、ついつい財布の紐も緩くなってしまう。

続いて、3月22日(祝・月)、<わめぞ>協賛「第5回 鬼子母神通り みちくさ市」。こちらは、一般参加できる。
昨年11月は出られなかったけれど、今回は申し込みます。私ども<とみきち屋>としては半年ぶり。
この6ヶ月で700冊以上処分したものの、何だかんだと買ってもいるので、蓄えは十分。というより、少しでもいいから(できれば二箱分)減らすことを厳命されています(笑)。
『散歩の達人』ほか、記事で紹介されることが更に増え、古本好きの間でも当然口コミ含め拡がっているので、人気はかなり高くなっているはず。申し込みは2日夜。幸い夜の仕事はないのだが、緊張するなあ。
正式に参加が決まったら、いつものようにブログで出品本の一部を紹介していきます。

4月は<わめぞ>「第4回 月の湯まつり」が4日(日)に開催。お風呂屋さんでの古本市なので風情もあって楽しめます。まだ、行ったことのない方は是非。

ナンダロウ(南陀楼綾繁)さん『一箱古本市の歩き方』(光文社新書)で、全国的に知名度の高まった「第10回 不忍ブックストリート 一箱古本市」が、4月29日(祝・木)と5月2日(日)の2日間。

5月1日(土)・2日(日)は「第20回古書往来座 外市」もあります。古本好きは休む間もない。そして16日(日)には「第6回鬼子母神通り みちくさ市」。

すごいですね。まさに黄金の2ヶ月間。

本日、葉っぱさんから本の贈り物が届く。今年2回目。わたしたち好み、<とみきち屋>のツボとも言える本がぎっしり。ただただ感謝です。

■武田百合子『富士日記 上・下』(中央公論社・初版)

中公文庫(上中下3巻)で読み、単行本は見たことなかったので、こんなに嬉しいことはない。昭和54年5月26日付け日経新聞の記事の切り抜きまで附いている。これはもう、ガラス本棚入り決定。

■花田清輝『乱世今昔談』(講談社)・『古典と現代』(未来社)

つい先日、駄々猫さんのご主人・ちゅうたさんと花田清輝に関して、簡単なコメントのやりとりをしたばかり。2冊とも未読。

■平岡正明『ヨコハマ浄夜』(愛育社)

平岡正明はそれほど読んでいないので、昨年あたりから少しずつ古本屋で購入しては、ぽつりぽつりと読み始めていたところ。う~ん、どうしてこの本(未読)を送っていただけたのか不思議でならない。

■『考える人 一九六二年に帰る』(2006年冬号 新潮社)

何と言っても大好きな佐野洋子のインタビュー「貧乏の力」に痺れる。他には津野海太郎、山田稔、和田誠、関川夏央、古井由吉、さらに植木等らが寄稿。特別読み物として、鶴見俊輔、加藤典洋、黒川創「座談 鶴見俊輔と日米交換船」も掲載されている。嬉しいですねえ。

上記以外にもサルトル、サド、ロープシン、吉本隆明、辺見庸ほか盛りだくさん。
ここでは書けませんが、今後古本市でテーマに添って出品したいと思う本も入っていました。

今日、『新書大賞2010』(中央公論新社)を購入。2009に関して昨年ブログで書いたので、今回も追って取りあげてみたい。
併せて、武田花『犬のあしあと 猫のひげ』(中公文庫)も購入。大きな書店ではなかったが平積み最後の1冊。人気ありますね。
『猫―TOKYO WILD CATS』、 『One Day―そして、陽は落ちる』、『SEASIDE BOUND』、『嬉しい街かど』の4作の中から著者が選び、加筆訂正、編集したものになっている。すべて品切れなのでファンにとってはありがたい文庫。

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