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「第9回 秋も一箱古本市」エピソード(3)

この一年、本と古本市を介して、多く方々と出会えた。一年に一回しか会えなくても、数分しか話せる時間がなくても、どこかしら通じるものがあって、会えるのが楽しみと思えるのは、やはり「本が好き」という気持ちが根底にあるからだろう。こういう関係は大切にしていきたいと思う。
それでは、出店者篇。

時間的な余裕がなく、今回は一番近い【コシヅカハム】にしか行けなかった。
引っ越し直後でありながら、遠く福島から出店された<もす文庫>のmasubonさんとご主人に会えてよかった。昨秋お隣同士の出店だったことをきっかけに親しくさせていただいている。一足先にうかがっていたとみきちが、素敵な缶バッジを頂いていたので私は本を頂く。masubonさんには当店にて小川洋子の新書をご購入いただく。いつもありがとうございます。来春またお会いできたら嬉しい。

<あり小屋>さん、今回は春よりもやや強気の値付けをされたとのこと。そうは言っても、木山捷平の品切れ講談社文芸文庫など、どう考えても良心的で安価。伺ったのが3時を過ぎていたので、箱の中に見つけショック。不況の影響もあって、お客様の財布の紐も年々かたくなってきているのだろうか…。
でも、やはり個人的には<あり小屋>さんの姿勢が好きだ。勝手な思い込みと言われようが、<あり小屋>さんが『白兎・苦いお茶・無門庵』を100円、200円とかで出されていたら、寂しい。
田中小実昌ほか文庫本を3冊いただく。あり小屋さんには宇野功芳『名指揮者ワルターの名盤駄盤』(講談社+α文庫)を当店から購入いただいた。ちょっと意外でした。

<ドンベーブックス>さん。相変わらずいい本を出されているなあとため息。
ついに見つけました。井上究一郎『ガリマールの家』の単行本!文庫本は持っているが、単行本は目にするのも初めて。申し訳ないと思える値段でいただく。他には田中光二『オリンポスの黄昏』(集英社文庫)。以前人に差し上げたので、1冊しか手元に残っておらず嬉しい。田中光二はあの『オリンポスの果実』の作者で、太宰を追いかけるように自死した田中英光の息子。唯一父のことを書いた小説。

<やまがら姉弟文庫>のYさん。春に私たちが映画保存協会で出店した際にお世話になり、先日の助っ人集会後の飲み会では楽しい話をたくさんさせていただいた。
『en-taxi』 2005年10月号をいただく。何より嬉しいのが、洲之内徹の復刻『棗の木の下/砂』が特別付録としてついていたこと。
『en-taxi』がかつて今よりも小さい判型で、かつ付録つきで売られていたことなど知らなかった。<とみきち屋>がいかに偏っているか暴露しているようなものですね(笑)

私の好きなお店<つん堂>さん。ご主人は外見からは人気ロックシンガーではないかと見まごう感じの方。ところが黒いケースにきちんと並べられている本の渋いこと。多くが品切れ、絶版本。今回は野坂昭如『一九四五・夏・神戸』(中公文庫)をいただく。

初めてお目にかかった<静温堂>さん。屋号にぴったりの雰囲気、品揃え。ここも私好みの本が多く困ってしまった。福永武彦の文庫2冊いただく。個人的な実感として、福永の本は品切れでも思うように引き取ってはもらえない。だから、持ってはいても欲しくなる。

店主・とみきちがバッジを購入した<だいこん洞>さん。「古書ほうろう賞」受賞おめでとうございます。戻らなければならない時間になっていたため、ゆっくり見れず残念。

昨秋以来懇意にさせていただき、貴重な情報をたくさんいただいている<四谷書房>さん出店の【ライオンズガーデン谷中三崎坂】には行けなかった。なのに、こちらにお越しいただき、中平卓馬『なぜ、植物図鑑か』(ちくま学芸文庫)を購入いただく。ありがとうございました。

古本市終了後に書かれるレポートが楽しい<古本 寝床や>さんにも会えず。
同じくライオンズガーデンに出店されていた<本棚やどかり>さん。「オヨヨ書林賞」受賞おめでとうございます。私の不在時に何人かでご来店いただき、牧村健一郎『獅子文六の二つの昭和』(新潮選書)、武田百合子『ことばの食卓』(ちくま文庫)をお買い上げいただきました。ありがとうございます。何かの機会にご挨拶に伺いたいと思っています。

【C.A.G.+Negla】にも行けず。<あいうの本棚>さんに会えないは寂しい限り。今回も写真で拝見すると引き出しが目を惹く素敵なレイアウト。大雑把なうちの構えとは全く対照的なので憧れます。
ブログへのコメントありがとうございました。いつも心が温かくなります。

素敵なご夫妻で出店されている<たけうま書房>さん。私の不在時にお見えになられたみたいでお話しできず残念。店主日記の中で、一番印象に残った一箱として<phtogramme>さんを挙げていらっしゃいます。同じゲントに出店していたので、そうだろうなあと思えます。

集会でお話しさせていただいた<霧のタンス本>のKさんの箱も拝見したかったのに…。同じく<野ぎく堂>さんにも会えなかった。開催当日伺いますねと言いながら叶わず、恐縮の至り。一箱古本市がどんな様子かを、好き勝手に話してしまっただけに。またお目にかかりたいと思っています。

当然の如く、一番遠くの【宗善寺】には行けず。なのに、<駄々猫舎>どんぐりと駄々猫>の屋号で出店されていた駄々猫さんにはわざわざお越しいただく。しかも息を切らせて。その姿に感激。お父様が哲学の先生でいらしゃると聞き、9月の「みちくさ市」の際、なぜシオランなのか秘密が判りました。鶴見俊輔の本ということで『鶴見俊輔書評集成3』(みすず書房)を購入いただく。加えて坪内祐三『考える人』(新潮文庫)も。実は、鶴見俊輔のこの本、最後まで残っていたらナンダロウさんに引き取ってもらえたであろう本。不思議な感じがする。「みちくさ市」ではご主人と二人合わせて10冊も購入いただいたこともあり、足を向けて寝られません(笑)

駄々猫さんがブログで今回の「一箱古本市」の詳細なレポートを書かれています。一箱初参加とは思えない充実ぶり。3回目の参加になる私も参考にさせてもらいました。またどこかでお会いできますよね。楽しみにしています。ご主人にも!

東京に限らず、全国の一箱古本市にこの人あり!と言っても過言ではない<モンガ堂>さん。ご挨拶に伺えず、すみません。また、リンク集の作成ありがとうございます。このリンク集のおかげで、当日の様々な様子を知ることができます。
リンク集はこちら→ http://d.hatena.ne.jp/mongabook/20091011

<嫌気箱>の塩山さんにもご挨拶できず。仲正昌樹の(アーレントについて書いた)新書をめぐってある方と交わされた言葉が素敵です。(塩山さんご自身のブログに書かれていたものではありませんのでご了承ください)

<カリプソ文庫>さんの箱はぜひぜひ覗いてみたかったのに…。残念でならない。先日いろいろお話しさせていただき、(私自身共感を覚える)こだわりをお持ちの方と思えたのでいっそう。
エロスをテーマに品揃えされ「青秋部賞」を受賞された<junglebooks>さんを見逃したのも残念。様々なブログやコメントを拝見し、素敵なお二人を想像する。きっと「みちくさ市」ほか、これからもどこかで出店されるだろうから、その折りにはお話しさせていただきたい。

エピソード(4)知人・友人篇。現在執筆中です。

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コメント

実はとみきちさんフリークで時間が出来ると拝読しておりましたが、こちらをご存知ないと思って恥ずかしくて書き込み出来ませんでした。
いつも勉強させて頂き有難うございます。
みちくさ市でお会い出来て嬉しかったです。またお会い出来るのを楽しみにしております。
有難うございました。

投稿: junglebooks y | 2009年11月25日 (水曜日) 02:00

>junglebooks yさま

勉強だなんてとんでもない。
ただの偏屈な素人の「古本屋さんごっこ」です(笑)
こだわりだけは持っていたいと思いますが。

思っていたとおりの素敵なお二人にお会いできて嬉しかったです。今回いい本を頂戴しました。またきれいな栞まで2袋もサービスいただき、ありがとうございます。

古本市での楽しみがまたひとつ増えました。
お会いできるのを楽しみにしております。

投稿: 風太郎 | 2009年11月26日 (木曜日) 02:55

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