[ 閑話休題 ] 古書買って息抜き BIGBOX古書感謝市
「一箱古本市」初日の3日、古書現世・向井さんほか<わめぞ>の方々とはすれ違いで会えず、とても残念だった。それもあって8日(金)、古書現世さんが出店されている「BIG BOX古書感謝市」へ。
一箱終了後、2日間も休日があったというのに疲れから、ぼうっと蟄居。古本虫がざわざわと騒ぎ出していた。
高田馬場にあるA社訪問前に寄るも、向井さん不在。立石書店・岡島さんがいらっしゃったので、「先日みちくさ市ではお世話になりました」とご挨拶。A社にて1時間半近い打ち合わせ後、再び訪問。向井さんに会えて和む。忙しいにもかかわらず、手を休めてくれた向井さんとしばし歓談。
手に持っていた野呂邦暢『草のつるぎ』(文藝春秋)、赤丸羊三さんが出されていた本だと教えてもらう。美本・安価。「まだ残っていたんですね」と向井さん。確かに、もう開催2日目の午後。ついている。
ブックオフでは見られない良質の本が、ブックオフ並みの値段でたくさん出ている。ずっと探していた本もちょっと考えられない値段で手に入れられる。本好きの方にはお勧め。在庫もどんどん補充されています。
抱え込んだ本の清算のためレジへ。立石書店・岡島さんがカウンターに。「持てますか?」と訊かれ、「袋持ってますから」と答える。
「仕事先で<テロ>とか<絞首台>なんてタイトルの古書が見えちゃったら、まずいですよね~」と岡島さん。包んでもらい鞄の中にしまうことになった。と、その時、岡島さんの思わぬつっこみ。一瞬「???」。その後3人で大笑い。岡島さん、怪しすぎるけれどステキだ。その笑顔も。
シュールなブログ、「どこ行っちゃんうんですか~」と思わず声をかえたくなるような、ひと言コメント。(→こちら)
向井さんが、ごくごく普通の人に思えてしまう自分は、間違っているのだろうか?(笑)
〔 購入本 〕
■ 野呂邦暢『草のつるぎ』(文藝春秋)
■ 東峰夫『オキナワの少年』(文藝春秋)
■ 小川忠『テロと救済の原理主義』(新潮選書)
■ 伊馬春都『櫻桃の記』(中公文庫)
■ 青山光二『青春の賭け 小説 織田作之助』(中公文庫)
■ 獅子文六 『青春怪談』(新潮文庫)
書肆紅屋さんのブログ記事に触発されて。(→こちら)
以下2冊目購入。
■ 河野多恵子『谷崎文学と肯定と欲望』(中公文庫)
■ 三浦雅士『主体の変容』(中公文庫)
■ 栗原雅直『川端康成 精神科医による作品分析』(中公文庫)
■ フーチク 『絞首台からのレポート』(青木文庫)
浪人時代、世界史の講師が紹介してくれて読んだ本。
わたし自身の戯曲も終わりにちかづいた。幕切れは書けない。わたし自身、どうなるかわからないからだ。これは、もう戯曲ではない。人生だ。
現実の人生には、観客はいない。すべての人が生活に参加している。
さあ、大詰めの幕があがる。
みなさん、わたしはあなたがたを愛してきた。敵に気をつけてください。
1903年ベルリンで死刑になる、チェコスロヴァキアの革命家にしてプロレタリア・ジャーナリスト、ユリウス・フーチクの作品。当時の背景、作品の内容を簡単に説明してくれてから、講師は最後の3行を暗唱した。その言葉に引きつけられ読んだ。自宅には1冊残っている、しかし、こんなところで目にするとは。
1977年に岩波文庫からも出ているが、私が読んだのはこの青木文庫版。古書現世さんから購入。100円。
明日、「一箱古本市」エピソード(2)書き上げます。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
風太郎さん、一箱お疲れさまでした。
祝!ご受賞もなんだか、わがことのように嬉しかったですよ〜笑
馬場の古書感謝市、時間差だったようですね…残念。お会いしたかった!
岡島兄貴の洗礼うけたんですね〜笑。
投稿: Pippo | 2009年5月10日 (日曜日) 13:46
>Pippo さん
一箱でも古書感謝市でも同じ場所に行きながらお会いできず、残念でなりません!
特に高田馬場。向井さんのブログに載っていた写真に釘付け。わめぞに女優さん加入?と。
見え見えでも構わん、向井さんとお近づきにならねばと、まじ思いました(笑)。
ポニーテール、帽子のイメージが強かったので最初Pippo さんとは気付きませんでした(笑)。
>祝!ご受賞もなんだか、わがことのように嬉しかったですよ〜笑
ありがとうございます。「わがことのように」が最高の言葉です(笑)
岡島さんの洗礼強烈でした(笑)。でも、あったか~い方という感じが伝わってきました。私の想像を超えた不思議な方ですが(笑)。
また、お会いできるのを楽しみにしています。
活動、頑張ってください!
投稿: 風太郎 | 2009年5月10日 (日曜日) 21:21
みちくさ、一箱とお疲れ様でした。
両方ともいい本がいっぱいでした。
何よりご夫婦仲良いのが羨ましいです。
私も昨日、BIGBOXに行っていい本買ってきました。
『テロと救済の原理主義』はとてもいい本でしたよ。会社に
持っていっても大丈夫(?)です。
また、お会いしましょう!
投稿: NEGI | 2009年5月11日 (月曜日) 10:53
>NEGI さん
みちくさ、一箱いずれの古本市でもたいへんお世話になりました。あの見事な気配り、私などにはとうていできるものではありません。
一箱の時も、他のお客様が店頭にいるので、邪魔にならないようにと後ろで待たれ、お客様がいなくなってから声をかけていただいた。ああ、NEGIさんだなあと思いました。打ち上げの会場でのあたたかい言葉も忘れられません。ありがとうございました。
>両方ともいい本がいっぱいでした。
「本」のための自宅をお持ちと噂に聞くNEGIさんから、そう言っていただけるのは、嬉しい限りです。
>何よりご夫婦仲良いのが羨ましいです。
表向きは何とか歩調を合わせておりますが、実情はとみきちがブログで暴露しているとおりで、ヒヤヒヤものです(笑)
>『テロと救済の原理主義』はとてもいい本でしたよ。会社に
持っていっても大丈夫(?)です。
NEGIさんがそうおっしゃるのなら、大丈夫ですね。『原理主義とは何か』と同じ著者なので買いました。良書とのこと。読むのが楽しみです。
5月末の外市でお会いできるでしょうか。楽しみにしております。
投稿: 風太郎 | 2009年5月11日 (月曜日) 23:02