入ってきた本、引き取られていった本(1)
みちくさ市から早2週間。年の瀬が迫り、公私ともに一段と慌ただしくなってきましたが、この間も本は出たり入ったり。その記録です。
〔みちくさ市で購入した本〕
● 辻まこと 『虫の図譜〔全〕』(ちくま文庫)
どこのお店だったか忘れてしまいましたが、600円前後の安価。見つけた!という感じ。嬉しい。
● 富岡多恵子 『厭芸術浮世草子』(中央公論社)
岡崎武志さんのお店で。赤瀬川原平装幀、帯の推薦文は澁澤龍彦。
● 大木健 『シモーヌ・ヴェイユの生涯』(勁草書房・昭和43年改訂版) ● 中村真一郎 『読書三昧』(新潮社)
以上2冊は古書現世さんより。直接向井さんからではありませんでしたが、挟まれているスリップの残りから間違いないと思います。ヴェイユは新品だと2,730円もするので手が出ませんでした。400円と知って迷わず購入。ありがたいな。
● 日影丈吉 『かむなぎうた』(現代教養文庫) ● 阿佐田哲也 『阿佐田哲也の怪しい交遊録』(集英社文庫) ● 小山清 『日日の麺麭 風貌』(講談社文芸文庫) ● 辻まこと 『あてのない絵はがき』(小学館ライブラリー)ほか、全部で20冊購入。
「秋も一箱古本市」では、他のお店を回る余裕がほとんど無く、数冊しか 購入できなかったため、今回はその反動が出てしまいました。
〔みちくさ市で引き取り手が決まった本の中から〕
● ロートレアモン 『ロートレアモン伯爵』豊崎光一訳(白水社)
● 佐野眞一 『宮本常一のまなざし』(みずのわ出版)
● 佐佐木幸綱編 『現代短歌 鑑賞日本現代文学32』(角川書店)
● 矢部智子、今井京助ほか『ブックカフェ物語』(幻戯書房)
● 山下武 『人の読まない本を読む』(本の友社)
● 田中眞澄 『ふるほん行脚』(みすず書房)
● バルザック 『暗黒事件』 (新潮文庫) ● ヴォネガット 『ヴォネガット、大いに語る』(サンリオ文庫)
「アリ小屋」さんが購入してくださいました。「一箱古本市」で互いの店で本を購入。お店の名前を覚えていなかったものの、お顔は憶えていました。それが、今回「みちくさ市」では隣同士に! 何という巡り合わせ。アリ小屋さんの感想。「外国文学は人気無いなあ」。
● 鴨下信一 『忘れられた名文たち』(文春文庫)
不忍ブックストリート春秋部、石井さんに。中村さんもご一緒に来ていただいたのにお会いできず、寂しい限り。ほんとうに素敵なお二人です。
● 寺山修司 『ひとりぼっちのあなたに』(新書館) ●栃折久美子 『モロッコ革の本』(筑摩書房)
あいうの本棚さんのお二人のもとへ。本もきっと喜んでいるはず。
● 小池昌代 『屋上への誘惑』(光文社文庫)
一箱古本市でお隣だったもす文庫さんがお見えになって、購入してくださいました。売り場から離れていてお会いできず、残念。
< 感想 >
丸山健二、人気無し。『争いの樹の下で』以降、自身読まなくなってしまったので、仕方ないか。それ以前のものは、エッセイ含め、けっこういい作品もあると思うのだけれど。福永武彦もダメでした。これは残念。『死の島』(新潮文庫)を出せば、ひょっとして、引きとり手がいたのかも…。
荒川洋治さん、完敗。『文学が好き』『忘れられる過去』『読書の階段』どれも1000円以上では、値段が高すぎたかなあ。親しい人で、喜んでくれそうな人のために、取っておこう。
「本の本、本屋さんの本、読書の本、ベスト本」というテーマを設けた本は、9割方引き取られていきました。やはりうち(とみきち屋)は、何かしらテーマを設けて出店するのが、個性も出せるし、似合っているのかもかもしれません。
会場を見て回って。ちくま文庫、講談社学芸文庫、中公文庫の多いこと多いこと。ちょっとした品切れ本も含め、かぶっている本が多いので、うちのような値付けでは残ってしまうのも当然か(笑)。金子光晴、寺山修司、澁澤龍彦、竹中労(芸能関連本)も多かった。『ねむれ巴里』、『美空ひばり』何冊も見ました。
みちくさ市後の、日常のことも書こうと思っていましたが、長くなりそうなので、続きは次回に。
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